[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
企業総局(DGE)
元記事公開日:
2025/04/18
抄訳記事公開日:
2025/05/19

フランス2030:政府が産業の脱炭素化の支援に向けたプロジェクト公募5件を再開

France 2030 : Eric Lombard et Marc Ferracci relancent 5 appels à projets pour soutenir la décarbonation de l’industrie  

本文:

(2025年4月18日付、企業総局(DGE)の標記発表の概要は、以下のとおり)

エリック・ロンバール経済・財務・産業およびデジタル主権大臣とマルク・フェラチ産業・エネルギー担当大臣は4月18日、ヴォージュールにあるサン・ゴバン社の工業施設を訪問した際、製造業の脱炭素化を支援するための5件のプロジェクト公募を再開すると発表した。

政府は、製造業の脱炭素化を政府の投融資計画「フランス2030」の主要な優先事項の一つに位置づけている。この取り組みは、パリ協定および欧州連合加盟国の温室効果ガス排出量を2030年までに1990年比で55%削減する目標を掲げた法的パッケージ「Fit for 55」にもとづき、欧州や国際的な動向とも連動して進められている。

これに関連して、政府は「フランス2030」を通じて二酸化炭素の排出量が多い50の製造業拠点に加え、全国の小規模な産業サイトを含む主要な製造業拠点の近代化に向けた意欲的な投資を支援している。2024年末までには、製造業界の脱炭素化対策により、年間720万トンの二酸化炭素換算排出量を回避することが可能となる見込みである。

製造部門の脱炭素化の取り組みを一層推進するため、両大臣は本日、以下の5件のプロジェクト公募の再開を発表した:

– 「産業、農業、サービス部門向けバイオマス熱供給(BCIAT)プロジェクト」:バイオマスを活用した脱炭素化プロジェクトに対し、最大3,000万ユーロの投資支援を行う。
– 「産業の脱炭素化の迅速化(DECARB Flash)プロジェクト」:2025年および2026年に実施され、小規模な工業施設の脱炭素化プロジェクト(費用範囲:10万ユーロから300万ユーロ)に対する資金援助を行う。
– 「低炭素工業団地(ZIBAC)プロジェクト」の第2フェーズ:フランス国内で最も二酸化炭素排出量の多い11の工業団地の脱炭素化を支援する。第1フェーズで行われた調査研究の成果を受け、第2フェーズでは脱炭素化シナリオの深化と、地域経済、産業、インフラの変革に向けた意思決定および投資準備を進める。
– 「低炭素産業(IBAC PME)プロジェクト」:中小企業による産業脱炭素化のための革新的で競争力のある持続可能な技術、ソリューション、サービスを開発する小規模プロジェクトを支援する。
– 「低炭素産業実証(DEMIBAC)プロジェクト」:企業や研究機関による、産業の脱炭素化を目的とした革新的なソリューションの開発を支援する。

これらの公募の再開は、昨年12月に発表された、下記2件の主要施策に続くものである:

– 「産業の脱炭素化(Decarb-Ind)プロジェクト」公募の再開:エネルギー効率向上、エネルギーミックスの変更、原材料ミックスの転換、二酸化炭素回収を含むプロジェクトに最大3,000万ユーロの支援を行う。
– 大規模産業脱炭素化プロジェクト公募の開始:脱炭素化が最も困難なセクターを対象とし、追加費用を補填するための15年間の支援契約を提供する。

ロンバール大臣は、産業の脱炭素化が公共投資および経済構造の支援における政府の優先事項であることを強調し、フェラチ大臣は、産業の脱炭素化が気候問題であると同時に、主権の問題であり、産業革命の一環として産業界とともにこの変革を支援することを表明した。

[DW編集局]