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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2025/05/01
- 抄訳記事公開日:
- 2025/05/21
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NIH、助成金の外国機関への再配分を認可しない方針を発表
- 本文:
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(2025年5月1日付、国立衛生研究所(National Institute of Health: NIH)の標記発表の概要は以下のとおり)
NIHの使命は、公的資金によって支えられている。そのためNIHは、すべての活動における透明性の向上を常に模索しており、とりわけ研究を支援する資金については、国内外問わず全額について説明責任を果たす必要がある。本日、NIHは強固で生産的かつ安全な海外との協力体制を維持しつつ、資金の使途をより適切に管理するため、助成金の制度を見直す方針を発表した。
NIHの予算の大部分は、米国および世界各国の大学、医学大学、その他研究機関に対する助成に用いられている。場合によっては、主要な受給機関が特定のプロジェクト活動を遂行するにあたり、他の機関に対して助成金を再配分(サブアワード)することもある。しかし、科学研究の複雑性が高まる中で、このような仕組みでは資金の流れを追跡することが困難となっている。このことは、政府説明責任局(GAO)の最近の報告書においても強調されており、米国のバイオメディカル研究体制に対する信頼や安全保障を損なう可能性があるとされている。
この課題に対応するため、NIHは、米国内の機関と外国の協力機関との間の生産的な共同研究を支援する新たな助成金制度を導入する。それにより、厳格な科学研究を支える財務管理と監督の実効性が高まる見込みである。新たな制度への移行に伴い、NIHは外国の機関への新規のサブアワードを認めない。今後、新たに交付される競争的な助成や、既存の助成の更新においても、外国機関へのサブアワードを認めない。
これらの変更に関する正式なガイド通知は、すでに研究コミュニティに向けて発行されており、新たな助成金制度は、2025年9月30日までに施行される予定である。
[DW編集局]