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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- カールスルーエ工科大学(KIT)
- 元記事公開日:
- 2025/04/17
- 抄訳記事公開日:
- 2025/05/28
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KIT:持続可能な工学教育の推進により未来志向の思考と行動を育む
Nachhaltiges Ingenieurstudium: Zukunftsfähiges Denken und Handeln fördern
- 本文:
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(2024年4月17日付、カールスルーエ工科大学(KIT)の標記発表の概要は以下のとおり)
KITの学部横断的な教育プロジェクトが、カール・ツァイス財団のCZS Rethinkプログラムより資金提供を受けている。この「エンジニアリングにおける持続可能性のための教育の実施(EESY Engineering)」プロジェクトでは、持続可能性に関する4つの重点モジュールを開発し、それを工学系の学位プログラムに導入することを目指している。すなわち学生が持続可能な開発のために、批判的思考を保ちながら、専門的な知識と技能を応用志向で活用できるようにすることが目的である。
持続可能な開発のための教育(BNE/ESD)は、人々が持続可能な思考と行動を実践できるようにすることを目的としている。その核心には、自らの行動が世界に与える影響を理解し、責任のある、持続可能な意思決定を下す能力を育成することがある。
KITの教育・学務担当副学長であるヴァナー(Prof. Alexander Wanner)教授は、次のように述べている。
「KITは、学生に対する科学的かつ研究志向の集中的な教育を通じて、より持続可能な未来に向けた社会の変革に貢献している。この潜在力を最大限に引き出すために、持続可能戦略の目標の1つとして、BNE/ESDを全面的に全カリキュラムにわたって包括的に統合することを掲げている。この観点から、EESY Engineeringプロジェクトは持続可能性の課題を工学教育に本質的に取り込んでいる。」BNE/ESDをカリキュラムに定着させる:本プロジェクトの教員チームは、機械工学および電気工学分野における既存の教育構造を基盤に、KITにおける工学系修士課程にBNE/ESDを定着させるための基本スキームを構築している。今後は、これを他の関連する学位プログラムにも段階的に展開していく予定である。これにより、学生は、システムや材料に関する領域、エネルギーシステム、循環型経済などの分野において、持続可能性に関する実践的な能力を身につけることができる。プロジェクトの完了時には、KITの各工学系学位課程において、少なくとも1つの持続可能性に重点を置いた学修要素が組み込まれる予定である。
EESY Engineeringプロジェクトの実施期間は4年間にわたる。KITイノベーション活動は、知の創出と応用との架け橋となることを志し、社会的利益、経済的繁栄、そして自然資源の保全に資することを目指している。
[DW編集局]