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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 首相府投資総務庁(SGPI)
- 元記事公開日:
- 2025/04/30
- 抄訳記事公開日:
- 2025/05/29
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フランス2030:「初の工場建設」、7回目採択 9件発表
France 2030 : 9 nouveaux lauréats du dispositif « Première usine »
- 本文:
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(2025年4月30日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は、以下のとおり)
マルク・フェラッチ産業・エネルギー大臣および政府の投融資計画「フランス2030」を所管するSGPIのブルーノ・ボネル長官(事務総長)らは、初の工場建設を支援するプログラム「初の工場建設(Première Usine)」の第7回公募における採択案件9件を発表した。
今回の採択により、エネルギー、医療、化学、農業食品といった成長可能性の高い重点分野における初めての製造拠点9件への投資を支援するために、約4,900万ユーロの助成が行われる。これまでにこのプログラムでは、91件のプロジェクトに総額3億9,200万ユーロが投じられ、生産関連の投資総額は約50億ユーロに達している。
「初の工場建設」は、「フランス2030」の一環として2022年に創設されたプログラムであり、企業総局(DGE)とSGPIが主導し、フランス公共投資銀行(Bpifrance)が国の委託を受けて運営している。製造業化を目指す革新的なスタートアップや中小企業を対象に、初めての工場を建設するケースに補助金や返済可能な前渡し金の形で支援し、フランス国内における革新的かつ戦略的な生産の産業化を促進するものである。
このプログラムは、「フランス2030」の一部である「製造業・スタートアップ戦略」(SID戦略)とも連動しており、卓越した研究力と起業家精神を産業的・生産的成功へと転換する国の産業再興の一環として位置づけられている。革新的な企業は、フランスを再び製造業のさかんな国にすること、特に次世代技術の開発において中心的な役割を担っている。
このプログラムは、「フランス2030」の構造的支援の枠組み(ワンストップショップ支援、i-Demoなど)と完全に連動しており、研究・成長の各段階における革新的な企業への継続的な資金支援を確保する仕組みとなっている。
現在、フランス国内では製造業化志向のスタートアップが2,500社以上確認されており、これらは、製造業化に向けた高い潜在力と、雇用創出・投資・地域の魅力向上といった構造的な社会経済価値を有している。こうした新興企業の出現に対する国の支援は確かな成果を上げており、国の産業バロメーターによって示される現在の再製造業化の活性化を図るうえでも、革新的な企業群が大きな枠割を果たしている。
フェラッチ大臣は、このプログラムの重要性に言及し、イノベーションを、実際の工業生産へと結びつける人々を支えるために国が果たすべき責務であると強調した。またシャパーズ人工知能・デジタル担当副大臣は、産業スタートアップが人工知能などの最先端技術を取り込みながら製造業再生の中心的役割を果たしており、2024年には増設を除いた新工場の20%を占めたことを挙げつつ、こうした企業がフランスの製造業およびデジタル主権に不可欠であることを訴え、その支援に強い意欲を示した。
[DW編集局]