[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2025/04/28
抄訳記事公開日:
2025/05/30

DARPAとメリーランド州、量子コンピューティングの性能評価拠点を設立

DARPA, State of Maryland sign agreement to propel quantum research

本文:

(2025年4月28日付、国防高等研究計画局(DARPA)の標記発表の概要は以下のとおり)

DARPAとメリーランド州は、国家安全保障および商業分野に資する量子コンピューティングの試作機・システムの試験および評価を目的とした共同事業「キャピタル量子ベンチマーキング・ハブ(Capital Quantum Benchmarking Hub)」の設立に合意した。

本ハブは、DARPAが推進する「量子ベンチマーキング・イニシアティブ(QBI)」の一環として設けられるもので、2033年までに産業界において実用的価値を持つ量子コンピュータの実現が可能かどうか、またはそれを達成し得る量子技術のアプローチが存在するかを科学的に検証・評価することを目的としている。ハブは、メリーランド大学のインテリジェンス・セキュリティ応用研究所(ARLIS)に設置される。

この取り組みにより、QBIに参加する民間企業の技術に対して公平かつ中立的な評価が行われ、DARPAのベンチマーキング活動が支援されることとなる。

両者の協力は、特定の資金拠出額を義務付けるものではないが、成果に応じて、今後4年間で双方が最大1億ドルずつ拠出する意思が確認されている。これらの資金は、QBIを直接支援する活動および本ハブに関連する事業に充当される見込みである。

なお、DARPAは、量子コンピューティング関連の取り組みをすでに立ち上げ、資金提供している州であれば、今後もQBIにおいて協力する意向を表明している。関連プログラムを実施中または計画中の州は、QBIチームに連絡を取り、具体的な協議を行うことが奨励されている。

[DW編集局]