（2025年5月10日付、人民日報発表の概要は以下のとおり）

中央経済工作会議は、科学技術イノベーションによる新質生産力の発展を主導し、現代的産業体系を構築することを提起した。今年の『政府活動報告』では、地域の実情に応じて新質生産力を発展させ、現代的産業体系の構築を加速することを提起している。「我々は製造業の重点産業チェーンの高品質発展行動を深く実施し、産業の科学技術イノベーション能力を向上させ、新質生産力を育成・強化し、先進製造業を中核とする現代的産業体系の構築を加速していく」と工業情報化部の関係責任者は表明した。

（1）製造業の高度化・スマート化・グリーン化発展の推進
近年、工業情報化部は「点・線・面」の協調を堅持し、中堅以上の製造業と「専精特新」中小企業のDXを加速している。工業情報化部は、次のステップとして重点業界に向けて「一業一策」方式でDXガイドラインを策定し、3年間で200の高標準デジタル産業園区を建設し、業界別・地域別に製造業DX促進センターを配置する。この取組みは、各業界の特性に応じたカスタマイズされたアプローチを通じて、製造業全体のデジタル基盤を強化することを目的としている。
「AI+製造」行動計画で、汎用大規模モデルと業界大規模モデルの研究開発と応用を強化する。さらに、グリーン製造プロジェクトを深く実施し、グリーン製造・サービス体系を最適化し、新たにグリーン工場・グリーンサプライチェーンを育成し、ゼロカーボン工場・ゼロカーボン工業園区建設の推進を模索する。

（2）伝統産業の転換・高度化推進、新興産業・未来産業の育成・強化
伝統産業の「古木新芽」（伝統産業の再生・活性化）を推進する。標準向上による伝統産業最適化・高度化行動の実施を開始し、重点産業の技術改造強化と設備更新・工程改良・デジタル活用・経営革新を推進する。製造業卓越品質プロジェクトを深く実施し、製造業ブランドの育成・普及を強化する。
新興産業・未来産業の新たな活力を発揮させる。新興産業育成による新動力創出行動を実施し、製造業の新技術・新製品・新シーンでの応用・実証を推進する。コネクテッドカーの発展を推進し、北斗システムの応用を拡大する。地域の実情に応じた低空域情報インフラを建設する。
未来産業イノベーションプログラムを公募し、バイオ製造、量子産業、エンボディドAI、原子スケールプロセス等におけるイノベーション発展政策を策定・公布する。さらに、サービス型製造等の新業態・新モデルの発展を推進し、工業デザインレベルを向上させる。これらの施策により、次世代技術の実用化と産業化を加速し、国際競争力の向上を図る。

（3）中小企業の専精特新発展の深化推進
現在までに、我が国は累計14万社を超える「専精特新（専門・精密・特徴・斬新）」中小企業を育成し、300の国家級中小企業特色産業クラスターを形成している。工業情報化部は、次のステップとして中小企業の規模区分基準の修正、「専精特新」企業の評価と中央政府による新たな発展支援行動の展開、中小企業DX都市モデルの試行推進などによりさらに100の国家級中小企業特色産業クラスターを育成する。
併せて、債権回収等の支援を強化し、国内一元的中小企業向け代金滞納苦情プラットフォームを構築し、中小企業向け代金滞納解決の長期効果メカニズムの実効性確保を推進する。これにより、中小企業の経営環境を改善し、健全な発展を支援する基盤を整備する。

[DW編集局]