[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/05/12
抄訳記事公開日:
2025/06/10

EUと日本、第3回デジタル・パートナーシップ会合を開催

EU and Japan reinforce tech and digital partnership

本文:

(2025年5月12日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

EUと日本は2025年5月12日、東京にて第3回デジタル・パートナーシップ会合を開催し、両者間の技術およびデジタル分野における協力の一層の強化を確認した。両者は、人工知能(AI)、5G/6G、半導体、高性能コンピューティング、量子技術といった中核的なデジタル技術に関し、さらなる連携を進めることで合意した。加えて、データ・ガバナンスやオンライン・プラットフォーム、海底ケーブル、北極圏における通信接続、デジタル・アイデンティティ、トラストサービス、サイバーセキュリティの各分野においても、協力を強化する。

今回の会議では、主に以下の成果が取りまとめられた。

▽半導体
EUと日本は、半導体に関する共同研究への取り組みを確認した。また、情報交換および早期警戒メカニズムを通じて、半導体サプライチェーンの強靭性を確保するための取り組みを強化する。

▽研究
AIを活用したユーザー中心の通信ネットワークの開発を目指す共同プロジェクト「6G MIRAI-HARMONY」に重点を置きつつ、5G/6Gを超える次世代技術の研究分野でも協力を拡充することで合意した。

▽量子コンピューティングとAI
生物医学、材料科学、気候モデリングなどへの応用を視野に入れた量子コンピューティングに関する共同研究プロジェクトの公募を開始した。また、「広島AIプロセス」を含め、安全・安心・信頼性の高い革新的なAIの推進に向けた双方の強いコミットメントが改めて表明された。

▽デジタル・アイデンティティとトラストサービス
2024年4月の協力覚書に基づき、デジタル・アイデンティティおよびトラストサービスを活用して、学術的資格の相互運用性および相互承認の実現を目指す取り組みを進めている。

▽データ・ガバナンス
データ共有の円滑化およびデータスペースの相互運用性向上を促進するため、共同作業部会の設立に向けた準備を開始した。

▽オンライン・プラットフォームとデジタル市場
効果的なオンライン・プラットフォームのガバナンスと公正なデジタル市場を促進するための規制に関する意見交換を行っている。

▽サイバーセキュリティ
第6回EU-日本サイバー対話を通じて、特に重要インフラの保護と製品のセキュリティに関する規制の動向について情報交換を行った。

▽海底ケーブルと通信接続
海底ケーブルに関する協力を強化する。また、先駆的な北極海接続ルート開発の重要性を認識している。

このパートナーシップは、EUのインド太平洋における協力戦略と整合している。EUと日本の第4回デジタル・パートナーシップ会合は、2026 年にブリュッセルで開催される予定である。

[DW編集局]