[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT) 
元記事公開日:
2025/05/14
抄訳記事公開日:
2025/06/11

英国政府構築の行政効率化AIツール「ハンフリー」、初めて意見聴取回答の分析に活用される

Government-built “Humphrey” AI tool reviews responses to consultation for first time, in bid to save millions

本文:

(2025年5月14日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)

英国政府が構築した新たなAIツールが、意見聴取に対する国民からの回答を初めて要約し、人手によるレビューと比較してほぼ同一の結果を示した。

「コンサルト(Consult)」と呼ばれるこのAIツールは、公務員の業務効率を向上させ、事務作業や外部委託にかかるコストの削減を目的として設計された行政業務支援AIツールパッケージ「ハンフリー(Humphrey)」の一部である。

「コンサルト」は、このほど、唇へのフィラー注入やレーザー脱毛といった非外科的美容処置の利用増加を背景に、これらの施術に対する規制のあり方についてスコットランド政府が国民の意見を募った実際の意見聴取で初めて使用された。

本ツールは、分析作業を外部の高額な請負業者に委託することが一般的である現行プロセスにかかる数百万ポンドの費用を削減するために、今後、政府省庁全体での活用が予定されている。これにより、「変化に向けた計画」の実現に向けて、生産性と機動力に優れた行政体制の構築が期待される。

「コンサルト」は、生成AIを使用して2,000件を超える意見聴取回答を解析し、そのフィードバックが6つの定性的な質問に整理されるような、主だったテーマを抽出した。これらのテーマはスコットランド政府の専門家によって検証・調整された後、AIが各回答を該当するテーマに再分類した。これにより政策担当者は、提出された意見の内容をより詳細に精査し、政策的含意を深く検討するための時間を確保できた。

[DW編集局]