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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
- 元記事公開日:
- 2025/05/22
- 抄訳記事公開日:
- 2025/06/19
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「リアルラボ・イノベーション・ポータル」公開:制度革新と技術実証の連携拠点始動
Mit neuen Ideen den Fortschritt gestalten: Reallabore-Innovationsportal startet seinen Betrieb
- 本文:
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(2025年5月22日付、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWE)の標記発表の概要は以下のとおり)
「リアルラボ・イノベーション・ポータル」が本日、BMWEの主導のもと、オンラインで正式に公開された。本ポータルは、連邦政府の中核的な連絡拠点として、新たなアイデアによってドイツの技術的・制度的進歩を積極的に推進しようとするすべての関係者、特に企業を支援することを目的として構築されたデジタル・プラットフォームである。
リアルラボとは、革新的な技術、製品、サービス、あるいは運用手法について、一般法体系の下では制度的限界や未解決の法的課題に直面し得る領域において、所管官庁の監督・協力のもと、現実に極めて近い条件下で一定期間にわたり試行を可能とする枠組みである。対象分野は、自律走行車や次世代型モビリティ、無人航空機(ドローン)技術、先進的な都市居住ソリューションなど多岐にわたる。
本ポータルは、次の二点に重点を置いている。
第一に、リアルラボの設計・運用に向けた助言、情報提供、関係者間のネットワーキングを通じた実務支援。第二に、ラボで得られた知見を連邦レベルの法制度にフィードバックすることで、試験が成功した場合に迅速な制度改訂およびスケーリングが可能となるよう支援する。この取り組みは、リアルラボや実験条項の制度的強化を明記した連立合意文書の実行にも資するものである。コネマン(Gitta Connemann)BMWE政務次官は、次のように強調している。
「革新を支えるには、魅力的な制度的枠組みが不可欠であり、画一的な規制がイノベーションの進展を妨げることがあってはならない。新しいアイデアには、市場への道を拓き、その実現を加速する制度的支援が必要である。リアルラボでは、企業や中小企業が自らのイノベーションの可能性を実証することが可能であり、必要な保護・安全基準は確保される。本ポータルは、リアルラボを目指す途中段階でのあらゆる質問に対し、パイオニアをサポートする。連邦レベルの本ポータルは、単なる連絡窓口であるにとどまらず、試行から得られた知見を制度改革へと橋渡しする知見集約拠点でもある」本ポータルでは、リアルラボの認可取得、実施、評価、さらには恒常運用への移行にいたる各段階に関する助言を提供している。この目的のために、「リアルラボ・ネットワーク」に参画する1,000名を超える専門家の知見が専門グループにより集約され、さらにリアルラボ支援のためのメンタリング・プログラムとして展開されている。ネットワークメンバーは、リアルラボに関する最新情報や専門イベントへの招待を定期的に受け取るとともに、ポータルの運営に積極的に関与することが可能である。また、本ポータルでは、ドイツ全土におけるベスト・プラクティスを可視化した「ラボ・マップ」が提供されており、関係者同士が相互に学び合える環境が整えられている。
なお、5月19日に閣議決定された「リアルラボ法」案には、本ポータルの法的任務も明記されている。
[DW編集局]