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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 政府説明責任局(GAO)
- 元記事公開日:
- 2025/06/04
- 抄訳記事公開日:
- 2025/06/27
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GAO、先進製造推進のため戦略計画の調整と審査手続の改善を提言
- 本文:
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(2025年6月4日付、米政府説明責任局(GAO)の標記発表の概要は以下のとおり)
GAOは、先進製造(Advanced Manufacturing)分野における国家戦略目標の達成に向け、Manufacturing USAプログラムの戦略的整合性の確保および関係機関による審査手続の迅速化を提言する報告書を公表した。
同プログラムは全米17の研究所で産学その他のメンバーが先進製造技術の研究開発と人材育成を推進するもので、商務省(DOC)、国防総省(DOD)、エネルギー省(DOE)が資金提供している。
2019年度以降の同プログラムの主要な進展には、研究所の拡充(14から17へ)、資金調達の多様化、技術能力とプロジェクト活動の拡大などがある。また、商務省はDODおよびDOEと連携し、ネットワーク全体の成果指標策定や、中国など安全保障上の懸念がある国に属する企業や組織の研究所加盟に関する統一的な規定の策定に着手している。
一方、法令に基づく3年ごとの戦略計画サイクルが、4年ごとの国家先進製造戦略の更新と整合せず、政府全体の優先課題との乖離が生じる点が課題とされた。加えて、GAOが6つの研究所と22の参画機関に聞き取り調査を行ったところ、新技術の創出やサプライチェーンの強靭化に向けた進展が報告される一方で、DODおよびDOEによる資金や会員申請の審査が長期かつ不透明で、プロジェクトの停滞や参加意欲の低下を招いているとの懸念が示された。
GAOは、以上の課題と現状を鑑み、関係機関および議会に対し以下の3点を正式に勧告している:
・議会:Manufacturing USAの戦略計画サイクルを国家先進製造戦略の更新時期と整合させるよう、関係法令の改正を検討すること。
・DOD:プロジェクト資金申請の審査期間を追跡・分析し、必要に応じて審査プロセスを改善すること。
・DOE:資金および参画機関申請の審査期間を同様に管理・分析し、改善措置を講じること。両省庁は、これらの勧告に総じて同意している。
[DW編集局]