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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2025/05/23
- 抄訳記事公開日:
- 2025/07/01
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欧州委、ネットゼロ産業法に関する二次法令を採択
Net-Zero Industry Act to further accelerate decarbonisation technologies manufacturing in the EU
- 本文:
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(2025年5月23日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)
欧州委員会は、EUの低炭素経済への移行を加速するために、新たに「ネットゼロ産業法(NZIA)に関連する4件の二次法令と1件のコミュニケーションを採択した。
これらの法的措置は、EU域内産業の強靭性と競争力を強化し、そして温室効果ガスの削減を促進することを目的としている。また、今回採択された各措置は、製造プロジェクトがNZIAの特定条項、すなわち許認可手続きの簡素化、戦略的プロジェクトの指定、価格以外の評価基準の適用などの対象となる条件を明確にしている。これにより、ネットゼロ技術の製造拡大を後押しし、EUのクリーン技術産業の競争優位性の更なる強化が期待されている。
採択された二次法令およびコミュニケーションの要旨:
① ネットゼロ技術の主要構成部品の定義に関する規則
電池セルや電解槽、太陽電池モジュールなど、ネットゼロ技術の中核を成す構成部品を明示し、これらの製造プロジェクトがNZIAの支援対象であることを規定。② 再エネ導入入札における非価格評価基準の導入規則
企業の責任ある事業慣行、サイバーセキュリティ、環境・供給網の持続可能性といった非価格的要素を評価項目とし、2025年末以降、各加盟国の入札容量の30%への適用を義務づけ。③ 供給強靱性の評価を求める対象製品および部品の明示に関する規則
風力発電機、蓄電システムなどを対象とし、供給元が特定国に過度に依存する場合、公共調達等において「価格以外の基準」により最安値提案以外の選定を可能とする枠組みを整備。④ 戦略的プロジェクトの選定に係る共通評価基準の提示に関する規則
初の商業規模製造、最先端技術の活用、大規模製造能力の確保などを評価基準として明示し、加盟国間での審査の整合性と迅速性を向上。⑤ EU域内供給状況に関するコミュニケーション
特定のネットゼロ技術に関する第三国依存度を示し、各国が非価格評価基準や戦略的プロジェクト指定の判断に活用できるよう支援。 [DW編集局]