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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 保健福祉省(HHS)
- 元記事公開日:
- 2025/06/09
- 抄訳記事公開日:
- 2025/07/02
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HHS、予防接種に関する専門家委員を全員解任し再構成へ
HHS Takes Bold Step to Restore Public Trust in Vaccines by Reconstituting ACIP
- 本文:
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(2025年6月9日付、米国保健福祉省(HHS)による標記発表の概要は次のとおり)
HHSは本日、ロバート・F・ケネディ・ジュニア長官(Robert F. Kennedy, Jr.)の指導の下、疾病管理予防センター(CDC)に設置された予防接種実施諮問委員会(ACIP)の全17名の委員を解任し、委員会を全面的に再構成する異例の措置を講じると発表した。
ケネディ長官は、「ワクチンに関する賛否よりも、まず米国民の信頼を回復することを優先している」と強調した上で、「トランプ大統領が提唱する「ゴールドスタンダード・サイエンスの再確立」を指針とし、信頼性が高く、公平かつ中立的な科学的根拠に基づく委員構成を目指す」と述べた。
現行のACIP委員17名のうち13名は、2024年にバイデン政権下で任命されたものである。これにより、現政権は2028年まで委員の過半数を指名できない体制となっていた。HHSは、前政権によるこうした人事が、公衆衛生に関する特定のイデオロギーを委員会に制度的に固定化し、科学的中立性の確保や、国民のワクチンへの信頼を回復するための現政権による取り組みを阻害していたと批判している。
ケネディ長官はさらに「ワクチン科学に対する米国民の信頼性を取り戻すには、徹底的な改革が不可欠である。新たなACIP委員は、公衆衛生と科学的根拠に基づく医療を最優先に据え、業界の利益追求に迎合する追認機関としての役割から脱却する」と明言した。
加えて長官は、「かつて世界は、米国の保健当局に、指導力、模範性、科学的中立性、そして疑いの余地のない誠実性を求めていた。だが今や、その信頼性は失われつつある。それを回復する道は、徹底した透明性とゴールドスタンダード・サイエンスの実践をおいて他にない」と述べ、改革の正当性を訴えた。
[DW編集局]