[本文]
-
- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2025/06/04
- 抄訳記事公開日:
- 2025/07/03
-
欧州委、EU域外の戦略的原材料に関するプロジェクト13件を重要原材料法に基づき採択
- 本文:
-
(2025年6月4日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)
欧州委員会は、EU域外に所在する戦略的原材料に関する13件の戦略的プロジェクトを、初のリストとして採択した。これらのプロジェクトは、EUにとっての原材料供給源の多様化と経済安全保障の強化を目的としており、同時に、第三国における地域経済の価値創出支援も意図している。
これらの戦略プロジェクトは、2024年5月に発効した「重要原材料法(Critical Raw Materials Act)」に基づき選定されたものであり、2025年3月25日に採択されたEU域内の47件の戦略的プロジェクトのリストを補完するものである。
選定された13件のうち7件は、EUが原材料バリューチェーンに関して戦略的パートナーシップを締結しているカナダ、グリーンランド、カザフスタン、ノルウェー、セルビア、ウクライナ、ザンビアに所在する。残りの6件は、ブラジル、マダガスカル、マラウイ、ニューカレドニア、南アフリカ、英国に位置する。
これらの戦略プロジェクトのうち10件は、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガン、グラファイトなど、電気自動車、バッテリー、蓄電池の製造に不可欠な戦略的原材料に関するものである。2件は、風力タービンや電気モーターといった再生可能エネルギー技術および電動モビリティの中核をなす高性能磁石の製造に不可欠な希土類元素(レアアース)の採掘を対象としている。
選定された戦略的プロジェクトは、欧州委員会、加盟国、金融機関による協調的な支援を受けることができる。EU 域外の 13 の戦略的プロジェクトは、事業開始に 55 億ユーロの資本投資が必要と推定されている。また、欧州委員会は、これらのプロジェクトの開発を確実にするため、特に原材料のバリューチェーンに関して一部の第三国とすでに締結している戦略的パートナーシップを通じて、当該第三国との協力を強化する。
[DW編集局]