（2025年6月5日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会は、保健衛生と気候変動に関する野心的な戦略的研究・イノベーション・アジェンダ（SRIA）を発表した。

SRIAは、気候変動が保健衛生とヘルスケア・システムに及ぼす影響に対し、公正で包括的かつ持続可能な対応を支援することを目的としている。

SRIAは、さらなる研究・イノベーションに対する資金支援が必要な主要分野をマッピングし、より良いエビデンス創出を可能にするための緊急かつ本質的な変革を提示している。また、分野横断的および国際的な連携の効率性を高める必要性を明確にするとともに、科学的エビデンスを政策形成に反映させるための、より効果的な措置の導入を求めている。これにより、個人、地域社会、社会的セクターが気候変動に適応し、レジリエンスを強化するための政策ニーズに応えることが期待される。

SRIAでは、以下の分野における研究の優先事項をカバーしている：
・気候変動が保健衛生に与える影響
・市民およびヘルスケア・システムの気候変動への適応
・保健衛生分野による気候変動緩和への貢献
・科学的知見の政策立案への導入
・その他、分野横断的な関連テーマ

これらの優先事項は、基礎的研究の初期段階から応用・実装の段階に至るまで、研究・イノベーションの多様な段階に対応するものである。

SRIAの実施は、Horizon Europeを通じて進められる。欧州連合（EU）は、この分野における喫緊の課題認識を共有する各国、地域、グローバル・パートナー、その他の資金提供機関との連携を通じて、SRIAの着実な実行を支援していく。

[DW編集局]