[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2025/07/07
抄訳記事公開日:
2025/08/04

DOE、電力網の信頼性とセキュリティに関する評価報告書を発表

Department of Energy Releases Report on Evaluating U.S. Grid Reliability and Security

本文:

(2025年7月7日付、エネルギー省(Department of Energy: DOE)の標記発表の概要は以下のとおり)

DOEは本日、「米国電力網の信頼性およびセキュリティ評価に関する報告書」を発表した。本報告書は、トランプ大統領の大統領令「米国電力網の信頼性とセキュリティの強化」に基づき、リスクの高い地域を特定し、連邦政府による信頼性確保のための介入方針を導く統一的手法を提示するものである。

同報告書は、過去の政権による急進的なグリーン政策に起因する既存の発電所の廃止と、新たな安定供給能力の導入の遅れが、人工知能(AI)主導のデータセンター拡大などによる電力需要の急増と相まって、供給との不均衡を深刻化させ、米国のエネルギー安全保障を脅かすと警告している。

DOEのクリス・ライト長官は、「米国の再工業化とAI競争に対応するには、24時間稼働可能で中断のない電力供給が不可欠である」と述べ、過去の石炭や天然ガスといったベースロード電源の閉鎖を強行するような「エネルギー削減」路線から脱却し、信頼できるあらゆる電源の導入を進める「エネルギー追加」戦略の重要性を強調している。

報告書の主なポイントは下記の通り:

▽現在の発電所廃止スケジュールと新設計画が維持された場合、今後5年以内に多くの地域で重大な信頼性リスクが生じる。

▽AIや先端製造業による電力需要の増加は急速であり、従来の供給手法や電力網管理では対応できない。

▽2030年までに104GWの安定供給可能な電源が廃止され、代替が間に合わない場合、年間停電時間は800時間超に達し、停電リスクが100倍になる可能性がある。

▽廃止される104GWに対し209GWの新設が予定されているが、安定供給能力を持つベースロード電源は22GWにとどまる。

▽従来のピーク需要時に基づく供給力評価では、地域間連携の増加や停電の頻度・規模・持続時間を十分に反映できない。

[DW編集局]