[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米科学アカデミー(NAS)
元記事公開日:
2025/07/14
抄訳記事公開日:
2025/08/08

全米科学アカデミー、シカゴ大学のシュービン教授を次期会長候補として承認

Neil H. Shubin Nominated to Be Next National Academy of Sciences President

本文:

(2025年7月14日付、全米科学アカデミー(National Academy of Sciences: NAS)の標記発表の概要は以下のとおり)

NASの評議会は、シカゴ大学の個体生物学・解剖学部門におけるRobert R. Bensley記念教授であり、基礎科学研究および学術戦略担当副学部長を務めるニール・シュービン博士を、次期NAS会長候補として承認した。6か月にわたる選考を経て選考委員会が推薦した。現会長マルシア・マクナット博士の任期満了(2026年6月30日)に伴い、シュービン博士が会長職を引き継ぐ予定である。

進化生物学者として著名なシュービン博士は、1982年にコロンビア大学で生物学の学士号を、1987年にハーバード大学で進化生物学の博士号を取得した後、カリフォルニア大学バークレー校で博士研究員を務めた。

博士は、ペンシルベニア大学およびシカゴ大学で教員として勤務し、またウッズホール海洋生物研究所とフィールド自然史博物館では、研究および教育の指導的立場を担った。2004年には、カナダ北部ヌナブト準州における研究調査で魚類と両生類の中間的形態をもつ化石を発見し、同地域の公用語を用いティクターリク(Tiktaalik)と命名した。

博士は2011年にNAS会員に選出されて以来、NASの複数の委員会に参画し、機関誌『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』の副編集長・編集委員を務めている。さらに、科学コミュニケーションを推進するNASのパブリックエンゲージメントプログラムLabXにおいて、諮問委員会の委員長も務める。

シュービン博士の会長就任は、年内に予定されるNAS正会員による投票を経て、他の役員人事と併せて正式決定される見通しである。

[DW編集局]