[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Peter Kyle大臣
元記事公開日:
2025/07/11
抄訳記事公開日:
2025/08/12

英国政府、AI専門家を公募:Meta支援の新フェロー制度開始

UK’s best AI engineers can apply now to build tech for public services in $1 million fellowship

本文:

(2025年7月11日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Peter Kyle大臣による標記発表の概要は以下のとおり)

英国政府は、Meta社からアラン・チューリング研究所への100万ドルの助成を受け、公共サービスの向上、国家安全保障の強化、生産性の向上を目的とした12か月間の「オープンソースAIフェローシップ(Open-source AI Fellowship)」のフェロー募集を開始した。

本フェローシップは、優秀なAI専門家を政府に引き込む革新的なアプローチとして導入されるもので、フェローはMeta社のLlama 3.5のようなオープンソースAIモデルを活用して「変化に向けた計画」の実現に資する実践的ツールを開発し、都市計画の遅延解消、国家安全保障の支援、AI導入コストの削減といった課題に対応する。2026年1月に開始され、フェローはDSITのAIインキュベータに参画し、開発成果はオープンソースとして広く公開される予定である。

フェローはまた、公務員による行政対応を支援するAIツール群「ハンフリー(Humphrey)」の強化にも貢献し、文書要約、意見集約、議事録作成といった定型業務の負担を軽減する。

本フェローシップは、政府内の各部局が抱える重要課題に対応する高インパクトなAIモデルの開発を通じて、納税者負担の軽減と最大450億ポンド規模の生産性向上を目指す。

さらに、政府でカスタマーサービス支援AI「Caddy」の運用を開始したことも発表された。同ツールは、助成金判断に関する専門的助言を職員が迅速に得ることを可能にし、意思決定の迅速性、一貫性、費用対効果の向上に寄与するもので、このたびオープンソース化された。その開発に協力したCitizens Advice[編集局注:英国の市民向け助言提供組織] のコールセンターでは既に利用が進められており、専門家による回答を支援している。

[DW編集局]