[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2025/08/05
抄訳記事公開日:
2025/08/28

米国、APEC閣僚級会合でAI輸出強化へ向けた方針を表明

Remarks by Director Kratsios at the APEC Digital and AI Ministerial Meeting

本文:

(2025年8月5日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

8月5日、韓国・仁川で開催されたAPECデジタル・AI閣僚級会合において、大統領府科学技術政策局(OSTP)のクラツィオス局長は演説を行い、7月23日にトランプ大統領により発表された「AI行動計画(AI Action Plan)」の下で、米国製AI技術パッケージの同盟国・友好国への輸出を本格的に推進する方針を示した。

クラツィオス局長はAIを、「産業革命、情報革命、さらには文化的ルネサンスをもたらす技術」と位置づけ、米国のフルスタックAI(AI最適化チップ、サーバー、クラウド、データ処理基盤、AIモデル、アプリケーション一式)を、外交および経済協力の柱とする考えを強調した。現在、商務省主導で「米国AI輸出プログラム(American AI Exports Program)」の構築が進められており、各国の要望に応じたパッケージ提供が可能になると説明した。

同プログラムでは、AI最適化ハードウェア(チップ・サーバー・クラウド基盤)、データパイプラインやラベリングシステム、オープンソースかつオープンウェイトのAIモデル、そして教育・医療・農業・輸送など各分野向けのAI応用技術が提供対象となる。米国政府はこれに対し、融資、信用保証、共同出資、政治リスク保険、技術支援など、連邦レベルの各種金融支援策を動員する意向を示している。

さらにクラツィオス局長は、AIの過剰規制に傾く欧州的モデルを批判し、「自由競争こそが技術革新をもたらし、人類を新たなフロンティアへ導く」と強調。APEC諸国に対し、米国のAI技術パートナーシップ提案を受け入れ、共に繁栄する道を選ぶよう呼びかけた。

演説の締めくくりに際しては、「AI時代の到来は、アジア太平洋地域にとってこれまでにない経済的活力と協調の機会をもたらす」と述べ、米国が引き続き世界のAI技術・インフラ・価値観の分野におけるリーダーシップを担っていく決意を表明した。

[DW編集局]