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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2025/07/15
- 抄訳記事公開日:
- 2025/09/04
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欧州イノベーション・スコアボード2025が発表 イノベーション法で活用予定
- 本文:
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(2025年7月15日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)
欧州イノベーション・スコアボード(EIS)の最新版が、2025年7月15日に発表され、EU各国のイノベーション実績における顕著な変化を明らかにした。EU全体としては、2018年以降、イノベーション実績が12.6パーセントポイント増加するなど、長期的に着実な進展を示している。
EU加盟13か国が前年からスコアを向上させ、マルタ(+7.6ポイント)とルクセンブルク(+5ポイント)が最大の伸びを記録した。2018年以降、すべてのEU加盟国がイノベーション実績を改善しており、進歩の幅はルクセンブルクの0.9ポイントからエストニアの30ポイントまでと多様である。
その他の主な調査結果は次のとおりである。
・スウェーデンは、生涯学習、企業の研究開発(R&D)支出、クラウドコンピューティングの進展により、2018年以降12.9パーセントポイント上昇し、EUのトップイノベーターとしての地位を再び獲得した。
・アイルランドは現在、「強力なイノベーター」グループの先頭に立っている。2018年以降、クラウドコンピューティング、生産ベースのCO2生産性[編集局注:CO₂排出量に対する生産性を示す指標]、中小企業の連携に強みを示し、13.3パーセントポイントの成長を遂げた。
・クロアチアは2018年以降に19.4ポイントの顕著な伸びを達成し、「中程度のイノベーター」グループに分類された。ただし、新たに公表された2025年版EISおよび地域イノベーション・スコアボード(RIS)では、2024年から2025年にかけて0.4ポイントのわずかな低下が示されている。
最近の減速は、「競争力コンパス」、「Choose Europe for Science」、「スタートアップ・スケールアップ戦略」で強調されているように、不確実性や激化する国際競争に直面する中で、迅速な対応の必要性を浮き彫りにしている。
年次のEISと隔年のRISは、EU全体、近隣諸国、そして世界の競合相手におけるイノベーションのパフォーマンスを評価する。両者は「競争力コンパス」、「スタートアップ・スケールアップ戦略」、「Choose Europe for Science」などでも活用されている。今後提案されるイノベーション法(Innovation Act)では、これらのスコアボードをベンチマークツールとしてさらに活用し、EU全域での研究・イノベーションシステムを現代化することが期待されている。
[DW編集局]