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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防高等研究計画局(DARPA)
- 元記事公開日:
- 2025/08/08
- 抄訳記事公開日:
- 2025/09/08
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DARPA、AIサイバー・チャレンジの優勝者を発表
AI Cyber Challenge marks pivotal inflection point for cyber defense
- 本文:
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(2025年8月8日付、国防高等研究計画局(DARPA)の標記発表の概要は以下のとおり)
DARPAは、医療高等研究計画局(ARPA-H)や最先端の研究ラボと共同で2年間にわたり実施した「AIサイバー・チャレンジ(AIxCC)」を完了し、「チーム・アトランタ」が優勝したと発表した。本競技は、AIを活用した自律型サイバー推論システム(Cyber Reasoning System: CRS)が、金融、公共インフラ、医療などの基盤ソフトウェアに潜む脆弱性を迅速かつ大規模に発見・修正する能力を実証するものである。
決勝ラウンドでは、各チームのCRSが5,400万行のコード上で脆弱性を検出・修正し、54件の合成脆弱性のうち43件を修正、さらに18件の実在する脆弱性を、関係するオープンソースプロジェクト管理者に対して安全かつ適切な手順で開示した。修正に要した平均コストは1タスクあたり約152ドルで、従来手法に比べ極めて効率的である。チームAtlantaは、脆弱性の発見・証明・パッチ生成・ペアリングにおいて最高評価を獲得し、迅速かつ大規模に脆弱性を特定・修正できる能力を示した。大手AI企業からは、大規模言語モデルクレジットの提供など各種の技術支援が行われた。
チーム・アトランタはジョージア工科大学、サムスン・リサーチ、韓国科学技術院(KAIST)、浦項工科大学(POSTECH)の専門家で構成される。上位3チームには順に400万ドル、300万ドル、150万ドルがそれぞれ授与され、決勝戦の全7チームのCRSは順次オープンソースとして公開される予定である。DARPAはこれらの技術を重要インフラ向けソフトウェアに実装・普及させることを目指し、ARPA-Hとともに140万ドルの追加支援を行う。
[DW編集局]