[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究担当省(MESR)
元記事公開日:
2025/07/31
抄訳記事公開日:
2025/09/12

研究開発投資が実質0.5%減 2023年、官民ともに伸びず

La dépense de recherche et développement expérimental en 2023

本文:

 2023年のフランス国内の研究開発総投資額(DIRD)は、物価変動を加味した実質額ベースで、前年比0.5%減の615億ユーロとなった。高等教育・研究担当省(MESR)が統計資料の中で明らかにした。特に公的機関の投資額が国内総生産(GDP)に占める割合は1980年の水準を下回るなど、官民双方で、研究開発投資が思うように伸びていない実態が浮き彫りになった。

 MESRが7月に発行した統計「NOTE FLASH du SiES」第20号によると、615億ユーロという数字は、額面上は前年比では25億ユーロ(2.6%)増えているものの、物価の変動を加味すると、前年より0.5%減となった。また同年のGDPに占める割合は2.18%で、前年の2.22%から下落する結果となった。

 DIRDのうち、企業が投資した分(DIRDE)は406億ユーロで、額面上は前年比0.5%減となり、GDPに占める割合は1.44%だった。一方で公的機関が投資した分(DIRDA)は209億ユーロで、額面上は前年比0.4%の落ち込みだった。特にDIRDAの69%を占める人件費が前年から額面上ほとんど変化しておらず、物価の上昇に追いついていない。GDPに占めるDIRDAの割合は0.74%で、1980年の水準を下回っている。

[DW編集局]