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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Wes Streeting大臣、Peter Kyle大臣
- 元記事公開日:
- 2025/08/16
- 抄訳記事公開日:
- 2025/09/17
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AIを活用して医師の書類作業を削減し患者の退院を早める英国政府の取組
- 本文:
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(2025年8月16日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Wes Streeting大臣、Peter Kyle大臣の標記発表の概要は以下のとおり)
病院からの退院に必要な書類の作成を支援する画期的なAIにより、患者はより早く家族の元へ帰宅でき、混雑する病棟の滞在時間も短縮される可能性がある。
現在、チェルシー・アンド・ウェストミンスターNHSトラストで開発中のAI支援ツールは、NHSスタッフが切望していた支援を提供できる可能性がある。大規模な言語モデルを用いて診断や検査結果などの医療記録から重要情報を抽出し、医師が退院書類を迅速に作成できるよう支援する。作成された文書は、患者を担当する医師による最終確認を経て、患者の病棟からの退院や必要な場合におけるケアサービスへの紹介に利用される。
このプロジェクトは「AI活用例プログラム(AI Exemplars Programme)」の一環として首相の支援を受ける多数のプロジェクトの一つである。同プログラムは、医療、司法、税務、都市計画などの公共サービスを、実務的かつ革新的なAIソリューションで改善・近代化する、現実生活に根ざしたプロジェクトを推進するものである。
また、同プログラムにおけるプロジェクトのひとつとして、刑務所から出所した者との面談における記録やメモ作成で保護観察官(Probation Officers)を支援する「Justice Transcribe」があり、その試験運用では担当官の記録整理にかかる時間を半減することが確認されている。こうしたAI活用例は、今後数か月で開発・試験が進められ、最も有望なプロジェクトはより広く展開される可能性があり、政府はAIがより速く、より正確に行える業務に人々が時間を費やすべきではないという方針の下、「変化に向けた計画(Plan for Change)」の推進を目指している。
[DW編集局]