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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Peter Kyle大臣、Vallance卿
- 元記事公開日:
- 2025/08/28
- 抄訳記事公開日:
- 2025/09/26
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英国、次世代RNA療法加速のためダーリントンに新施設設立
Next-gen therapies for cancer, dementia and more fast-tracked with new facility
- 本文:
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(2025年8月28日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)、Peter Kyle大臣、Vallance卿の標記発表の概要は以下のとおり)
がん、心臓病、その他の疾患に対応可能な新しいRNA治療法の出発点となる施設として「英国RNAバイオファウンドリー(UK RNA Biofoundry)」が、2025年8月28日に発表された2,960万ポンドの政府支援によりダーリントンに設立される。本施設は、この革新的な医療分野で研究する英国の科学者や企業が、アイデアを研究室から市場へより迅速に移すことを支援する。
mRNAワクチンは新型コロナウイルス感染症への対応で極めて重要であった。現在、RNA療法は国民保健サービス(NHS)で試験が進められており、医療に大きな変革をもたらす可能性を秘める。免疫細胞や腫瘍細胞のプログラムを書き換え、特定のがんなどの疾患をより効果的に抑制するよう身体に働きかける。
臨床レベルの品質と量のRNAを初期の試験段階で製造することはコストが高く手間がかかるため、世界をリードする可能性のあるアイデアがその価値を証明できないまま棚上げされることも多い。このバイオファウンドリーは、RNA材料を低コストで迅速かつ臨床基準に沿って製造するハイテクワークショップとして機能する、他に類を見ない専門施設となる。また、必要に応じてワクチン生産に切り替えることも可能で、パンデミックへの耐性も強化される。
このバイオファウンドリーは、2025年7月16日に公表された「ライフサイエンス・セクター計画」の実施における重要かつ初期のステップであり、ライフサイエンス製造イノベーションへの大規模投資という関与を示す。
本施設は、橋渡し研究・イノベーションに取り組む非営利組織であるCPIのRNAセンターオブエクセレンスに設置される予定である。
[DW編集局]