[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
原子力廃止措置機構(NDA)、セラフィールド社、核廃棄物処理サービス(NWS)、Michael Shanks大臣
元記事公開日:
2025/08/28
抄訳記事公開日:
2025/09/29

政府、先駆的プルトニウム処分技術に1億5,400万ポンドを投資

Multi million-pound government investment for pioneering plutonium disposal technology

本文:

(2025年8月28日付、原子力廃止措置機構(NDA)、セラフィールド社、核廃棄物処理サービス(NWS)、Michael Shanks大臣による標記発表の概要は以下のとおり)

イングランド北西部の住民は、英国の民生用プルトニウム在庫の処分を可能にする専門能力開発に対する政府資金提供1億5,400万ポンドの恩恵を受ける。政府が核燃料再処理の産物である物質の固定化を決定し、長期的な安全保障リスクを軽減することで、カンブリア州を中心に100人の雇用が支援されることになる。

この5年間に及ぶ大規模投資により、NDAグループはサプライチェーンのパートナーと協力し、セラフィールドに専門的な研究施設を設計、設置、運営することが可能になる。そこで専門家らはプルトニウムを固定化し、安定した形で封じ込める技術を試験し、実証することになる。

今後2年間はプログラムの初期研究開発に重点が置かれ、すでに50人がその職に就いている。さらに、マンチェスター大学およびシェフィールド大学との提携において、500万ポンド規模のプルトニウム・セラミックス研究拠点の設立に250万ポンドが投資されており、これは、この独自の研究に必要な技術的専門能力と専門家の育成の中心となる。

現在、英国の民生用分離プルトニウム在庫は規制要件に沿ってセラフィールドに安全に保管されている。固定化技術としては、処分用セラミックペレットを生成するDMOX(Disposal MOX)法と、高温高圧で岩石状セラミックを形成するHIP(Hot Isostatic Pressing)法が探究されており、最先端の研究施設で実証が進む。固定化後の物質は地層処分施設(GDF)に送られる計画で、核廃棄物処理サービス(NWS)が最終廃棄形態の適合性確認を主導している。次段階では大規模処分プログラム承認に向け、核物質処理施設と中間貯蔵能力の整備が求められる。

[DW編集局]