[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立衛生研究所 (NIH)
元記事公開日:
2025/09/16
抄訳記事公開日:
2025/10/16

NIH、死産リスク低減のための研究コンソーシアムに3,700万ドルを投資

NIH launches consortium to reduce risk of stillbirth in the U.S.

本文:

(2025年9月16日付、国立衛生研究所 (NIH)による標記発表の概要は次のとおり)

米国では年間約2万3,600件(妊娠20週以降)の死産が報告され、分娩160件に1件の割合で発生している。そのうち先天異常や遺伝要因、産科合併症を除外しても、60%以上は原因が特定されない。このためNIHは、予防可能な死産率低減を目的に「死産研究コンソーシアム(Stillbirth Research Consortium)」を立ち上げ、資金の確保を前提に、今後5年間で3,700万ドル以上の支援を行う。また、保健福祉省(HHS)も75万ドルの共同資金を提供する。研究者らは、死産の診断・予防に資する技術・ツールを開発する。

本コンソーシアムは、以下の4研究センターとデータ調整センターで構成される。
▼ノースカロライナ州の非営利研究機関RTIインターナショナルのデータ調整センター:研究センター間の共同プロジェクトの開発・実施を促進し、研究データとデータ共有の厳密性を確保する。
▼カリフォルニア大学サンディエゴ校の死産予防センター:胎児発育遅延の根底にある胎盤機能不全の原因特定と死産への寄与メカニズムの解明を行う。
▼コロンビア大学の死産防止研究共同行動研究センター(CARES):電子健康記録と人工知能支援分析の専門知識を有し、死産リスクの早期特定に特化した自動化アルゴリズムの開発、および死産予測のための新規バイオマーカーの開発に取り組む。
▼ユタ大学死産研究センター:教育、悲嘆・メンタルヘルス支援、アドボカシーの専門性を有し、胎動減少の評価およびその管理における最適戦略を検証する。
▼オレゴン健康科学大学の生殖障害・死産関連有害事象と栄養研究センター:栄養、慢性ストレス、胎盤機能不全に関する専門知識を有し、予防可能な死産を減らす有望な介入策の特定を目指す。

[DW編集局]