[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
研究・高等教育評価高等審議会(HCÉRES)
元記事公開日:
2025/10/02
抄訳記事公開日:
2025/10/23

CEAは「RJH優先を」「INRIA協議も」 HCÉRESが15項目提言

Rapport d'évaluation du CEA

本文:

 政府の独立評価機関、研究高等評価高等審議会(HCÉRES)は10月2日、原子力・代替エネルギー庁(CEA)についての評価報告書を公表し、CEAに「国の新たな原子力開発見通しにもとづく取り組みの明確化」や「実験炉『ジュール・ホロヴィッツ原子炉』(RJH)の優先度向上」、さらには「国立情報科学・自動化研究所(INRIA)との定期的な協議」など15項目を提言した。同審議会によるANRの公式評価は2021年以来4年ぶり。

 同審議会が公表した「推奨」15事項は下記の通り。

1.  戦略的な優先事項にもとづき2019~20年に実施された改革を継続すること。
2. デジタル改革領域において、フランス国内や欧州域内における他機関との戦略的パートナーシップを強化し、技術主権や競争力強化に努めること。
3. 領域横断性や学際性を引き続き促すこと。
4. 国内の原子力開発の新たな見通しにもとづいたCEAの取り組みを明らかにすること。
5. 南部カダラッシュに建設中の実験炉「ジュール・ホロヴィッツ原子炉」の優先度を高め、取り組みを再構築すること。
6. フィードバックを深め、CEAの活動効果をあらゆる面でさらに正確に評価・測定すること。
7. 他機関との研究プログラムのうち、CEAが責任を持つものについて、活動の明瞭化や透明化に注力すること。
8. CEA科学委に実効性のある組織体と役割を与え、CEAがアカデミアにも国際社会にも開かれた組織になるようにすること。
9. とりわけデジタルや医療領域でのパートナーシップを広げるなどして、産業界に由来する財源を多様化するための行動計画を策定すること。
10. 【政府とCEAの両者に対して】CEAの活動や資源の時代に適応させていく予算枠を実現すること。
11. 組織内部の簡素化や事務負担軽減の努力を継続していくこと。
12. 原子力開発にあたっては安全性を最大の優先課題に据えること。
13. 【政府とCEAの両者に対して】CEAの給与体系の刷新を図ること。
14. 国立情報科学・自動化研究所(INRIA)と定期的な協議の場を設け、戦略的な協力関係や相互補完、相乗効果を実現させること。
15. 外部の専門家を参加させたうえでデジタル改革を遅滞なく加速させること。

[DW編集局]