[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
科学機関連合
元記事公開日:
2025/09/22
抄訳記事公開日:
2025/10/28

ドイツ科学団体連合、次期欧州研究・イノベーション枠組み計画(FP10)に関する提言を発表

Empfehlungen für die Zukunft der europäischen Forschungs- und Innovationspolitik

本文:

(2025年9月22日付、科学機関連合の標記発表の概要は以下のとおり)

Horizon Europeとして実施されている第9次欧州研究・イノベーション枠組み計画(FP9)は、先端研究と将来を見通したイノベーションの推進を目的としている。現在、その後継の第10次計画(FP10)の策定準備が進められている。これに関連し、ドイツの科学関連機関で構成する科学団体連合(Die Allianz der Wissenschaftsorganisationen)は欧州委員会、欧州議会、ドイツ連邦政府に対する提言をとりまとめた。

欧州の研究政策は、今まさに今後を左右する重要な岐路に立っている。現行のFP9は2027年12月31日に終了し、次期FP10への途切れのない接続が求められる。本年7月、欧州委員会は次期の複数年次財政枠組みとFP10の案を公表し、その具体的な策定作業が開始された。

フラウンホーファー協会会長で科学機関連合の代表(スポークスパーソン)を務めるハンゼルカ教授(Prof. Holger Hanselka)は、「研究とイノベーションを欧州発展の中核に据えようとする欧州委員会の取り組みは、成功する未来を築く上で不可欠な要素である。急速な技術革新と地球規模の課題に直面するなかで、研究、技術開発、イノベーションはEUの長期的競争力を支える基盤である。」と述べている。

しかし、FP10および欧州競争力基金(ECF)をめぐる現行の議論には、なお検討すべき重要な論点が残されている。これに関し、科学団体連合は次の4項目を提起した。
1. FP10への投資額を2,000億ユーロに引き上げ、その確保を図る。
2. FP10において、戦略的重点分野と自由な研究・イノベーション活動との均衡を確保する。
3. FP10のガバナンスを、特にECFとの接点において、透明性の確保と研究・イノベーションコミュニティの参画促進を通じて強化する。
4. エラスムス+計画への予算拡充を含め、人材育成および欧州域内における人材の流動性を一層推進する。

FP10の成功には、十分な財政基盤の確保と、卓越した研究・イノベーションの成功要因を社会的・経済的優先課題と調和させる均衡のとれたガバナンスが不可欠である。基礎研究、応用研究、破壊的イノベーションが連携して進むことにより、欧州の競争力を支える基盤が形成される。科学機関連合は、今後数十年にわたり、欧州が科学技術分野において主導的地位を確立するための大胆なビジョン策定に積極的な関与を行う意向を示している。

[DW編集局]