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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- 連邦研究技術宇宙省(BMFTR)
- 元記事公開日:
- 2025/09/25
- 抄訳記事公開日:
- 2025/10/28
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ドイツ、宇宙開発を国家戦略の中核に据える方針を表明
- 本文:
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(2025年9月25日付、連邦研究技術宇宙省(BMFTR)の標記発表の概要は以下のとおり)
ベルリンで開催されたドイツ産業連盟(BDI)主催の宇宙会議において、ベアBMFTR大臣とライヒェ連邦経済エネルギー大臣は、宇宙分野の戦略的重要性を強調した。ベア大臣は「我々の野心は大きい。強い決意をもって、宇宙開発を国家の中心に据える」と述べ、ドイツのハイテク・アジェンダでは、航空宇宙が中心的かつ戦略的な研究領域として位置づけられていることを明らかにした。
ベア大臣は、約800人の業界関係者を前にした基調講演で、ESA(欧州宇宙機関)を「欧州宇宙活動の重要な実現主体であり、その価値は計り知れない」と称賛した。現時点でESAの最大の拠出国であるドイツは、欧州の宇宙活動強化に積極的に取り組んでいる。
続く記者会見では、新興宇宙企業「プラネット(Planet)」のドイツにおける事業拡大計画が焦点となり、ベルリンに衛星製造拠点を設ける構想が示された。ドイツの未来産業としての魅力と競争力を象徴する事例と位置づけられている。
宇宙研究と産業から生まれるイノベーションは衛星データやサービスと同様に不可欠であり、長期的な繁栄と競争力を支える基盤である。宇宙技術は今後も①地球観測・航法・通信の高度化、②安全保障・防衛の強化、③宇宙空間の経済利用の推進において重要な役割を担う。
両大臣の共同登壇は、研究と技術を通じた競争力・価値創造・主権の強化を目指すドイツのハイテク・アジェンダに対する省庁横断的な政府の取り組みを象徴するものであった。
[DW編集局]