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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- 連邦研究技術宇宙省(BMFTR)
- 元記事公開日:
- 2025/10/01
- 抄訳記事公開日:
- 2025/11/04
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ドイツ、世界初の核融合発電所建設に向けた行動計画を閣議決定
Aktionsplan für das weltweit erste Fusionskraftwerk in Deutschland
- 本文:
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(2025年 10月1日付、連邦研究技術宇宙省(BMFTR)の標記発表の概要は以下のとおり)
ドイツ政府は、世界初となる核融合発電所をドイツ国内に建設することを目指し、その実現に向けた「核融合行動計画」を閣議決定した。核融合エネルギーは、天候に左右されず、クリーンで安全、かつ資源効率に優れた電力を供給することが期待されている。また、水素製造などエネルギー集約型プロセスへの応用も見込まれる。
この行動計画は、ドイツのハイテク・アジェンダの重要な施策の一つであり、ドイツ政府の核融合研究への強いコミットメントを示すものである。主としてドイツ企業による産業主導型コンソーシアムが発電所建設を担い、スタートアップ、産業界の既存企業、学術分野の関係者が参画する。
この目標を実現するため、2029年までに核融合研究に20憶ユーロ超を投じ、研究支援や新たな研究インフラ・技術実証機の整備を進める。研究インフラは基礎研究に、技術実証機は連続運転に必要な技術の検証に用いられる。
ベアBMFTR大臣は次のように述べた。「将来のエネルギーは、安全で環境に適合し、気候に優しく、全ての人にとって手頃でなければならない。核融合は、この要請を満たす鍵となる技術となり得る。本行動計画によって、世界初の核融合発電所をドイツに実現する道を開く。」
閣議決定された行動計画は、ドイツにおける核融合発電所の実現に向け、以下の8つの重点分野と施策を掲げている。
1) 研究支援の強化
2) 核融合エコシステムの構築
3) 研究インフラと技術実証機の整備
4) 専門人材の育成・研修
5) 社会との対話と参加促進
6) 放射線保護法制の整備
7) 知的財産の保護と標準化
8) 戦略的国際協力 [DW編集局]