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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立科学研究センター(CNRS)
- 元記事公開日:
- 2025/10/07
- 抄訳記事公開日:
- 2025/11/04
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ウラン採掘サイクルにおける環境負荷低減を目指す共同研究拠点「M-Cube」を設立
- 本文:
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(2025年10月7日付、国立科学研究センター(CNRS)の標記発表の概要は、以下のとおり)
CNRS、ポワティエ大学、およびウラン採掘大手のOrano社は10月7日、共同研究室「M-Cube(鉱業環境の物質と材料)」を設立したと発表した。探査から再整備に至るまでウラン鉱山の全ての工程を研究対象とする。
ウランは原子力発電の基盤をなす資源であり、脱炭素電力への世界的需要拡大に伴い、その需要も増加が見込まれている。一方で、将来の鉱床は金属含有量の低下が予想され、既存技術の高度化や新技術の開発が求められている。天然放射性元素であるウランの採掘・管理には、環境への影響抑制と長期的な環境安全の確保が不可欠である。
「M-cube」ではミクロンレベルでの放射性元素の可視化技術と精密な鉱物学・地球化学分析を統合し、探査から持続可能な再整備に至るまで、採掘サイクル全体の最適化に向けた新しい方策を見出すことを目指す。
この共同研究は、補完的な専門知を結集し、責任あるウラン採掘サイクルの環境管理を支えるものである。ポワティエ環境・材料化学研究所 (IC2MP:CNRS/ポワティエ大学)は、岩石や処理残渣に含まれる自然放射能をマッピングできる先端装置を開発しており、Orano社は、複数大陸にわたる採掘事業の知見を提供する。
今後4年間、研究チームは、採掘中または採掘後の地層におけるウランおよびその崩壊生成物の移動を高精度で予測することを目指す。特に、カザフスタン、カナダ、モンゴル、フランス、ガボンなどの鉱床に含まれる粘土鉱物に焦点を当て、これら粘土鉱物は、ウラン存在の間接的な指標となる一方で、採掘上の制約要因ともなり得るなど、鉱床の開発から再整備に至る過程で重要な役割を果たすことを明らかにする。
また「M-cube」は、国連の持続可能な開発目標「持続可能な都市とコミュニティ(SDG #11)」に沿って、研究と技術開発の連携を強化するとともに、Orano社がパートナーである研究大学院(EUR)IntREEを通じて、博士課程、ポスドク、修士課程のインターンシップを支援し、研究を通じた人材育成を推進する予定である。
[DW編集局]