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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2025/10/07
- 抄訳記事公開日:
- 2025/11/06
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NASEM、CDCのCOVID-19対応実績を評価しつつ、独立性・透明性強化を提言
- 本文:
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(2025年10月7日付、全米科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine: NASEM)の標記発表の概要は以下のとおり)
NASEMによる新報告書は、疾病対策センター(CDC)の予防接種安全室(ISO)が、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック下において、ワクチンに関するリスク懸念をいち早く把握し、重要な公衆衛生判断を支えたことを含め、科学的に堅固で迅速かつ効果的な監視と評価を行ったと高く評価した。
一方で報告書は、ISOの独立性への認識を含め、透明性や公衆からの信頼維持に関する課題を指摘した。ISOの活動とCDCによるワクチン接種促進事業の重なりが、リスク評価の客観性に疑念を生じさせているとの見方があるためである。CDCは、ISOを接種推進や政策部門から運営上・行政上切り離し、組織的独立性を確保すべきだと提言した。
ISOは、ワクチン有害事象報告システム(VAERS)、ワクチン安全データリンク(VSD)、接種後の体調を報告できるスマートフォンツール「V-safe」など、複数の補完的システムを活用して包括的な監視を行った。VAERSはmRNAワクチン接種後の心筋炎の早期兆候を検出し、VSDが詳細分析を実施した。さらに、臨床予防接種安全性評価(CISA)会議は、ジョンソン・エンド・ジョンソン製ワクチンに関連する血栓事例の解明に寄与した。
報告書は、ISOの対応を高く評価しつつ、リスク評価の優先順位付け基準の公表など、透明性の一層の向上を提言した。また、今後の監視に向け、専門家・政策担当者・市民の意見を取り入れた戦略計画の策定や、情報学・ワクチン学・統計学の進展を反映した継続的改善の必要性を示した。
さらにCDCは、ISOに組織的独立性と十分な資源を与え、評価手法や主要結果を専門家だけでなく一般にも分かりやすく公表することで、理解と信頼を高めるべきだと結論づけた。
[DW編集局]