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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- フラウンホーファー協会(FhG)
- 元記事公開日:
- 2025/10/14
- 抄訳記事公開日:
- 2025/11/25
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フラウンホーファー協会、EU AI法の国内実施に向け官僚主義抑制とイノベーション重視を提言
Fraunhofer begrüßt geplantes Gesetz zur Durchführung der EU-KI-Verordnung in Deutschland
- 本文:
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(2025年10月14日付、フラウンホーファー協会(FhG)の標記発表の概要は以下のとおり)
人工知能(AI)は、破壊的イノベーションの可能性を有する中核的なキーテクノロジーである。AIに関する世界で最も包括的な法的枠組みである欧州連合(EU)規則2024/1689が2024年8月1日に発効した。連邦デジタル国家近代化省(BMDS)がまとめた現行の法律案は、この規則をドイツで実施するためのものである。フラウンホーファー協会は連邦政府のこの取り組みを歓迎し、調和が取れ、官僚主義を抑え、イノベーションを促進する実施の重要性を強調している。
ドイツ経済研究所(IW)の研究によれば、国内で3,300億ユーロに上る追加的な付加価値の創出が見込まれている。このため、AIの応用はイノベーション力と競争力の確保において中心的な役割を果たす。フラウンホーファー協会のハンゼルカ会長は次のように述べている。
「EU規則2024/1689の実効的な実施は、イノベーションの推進ならびに欧州の価値を維持することにとって決定的に重要である。欧州が信頼できるAIをめぐる競争で優位に立つためには、官僚的な仕組みではなく、イノベーションを支援し、研究を取り込み、欧州の価値を強化するような賢明な規制が求められる。BMDSの法律案はそのための重要な第一歩であり、その具体化と実行をフラウンホーファー協会として支援していきたい」
同協会は、EU規則の国内法への実装にあたって、以下の点が決定的に重要であると指摘している。
1. 行政手続きの簡素化
連邦ネットワーク庁を中央の監督・認可機関として指定することを支持する。これにより権限の分散化が回避され、「単一の窓口(Single Point of Contact)」が確立される。
2. 調和と官僚主義の抑制
EU全体で統一された実施体制は、制度の断片化を防ぐうえで不可欠である。
3. 技術移転の促進
フラウンホーファー協会のような公的研究機関も中小企業やスタートアップと同様にAIリアルラボへのアクセスを確保し、研究成果の実用化を迅速に進めるべきである。
4. 技術主権の確立
EU規則の実施に向けた施策は、ドイツの技術能力を強化しつつ、欧州の価値を維持すべきである。
5. AIインフラへの投資拡充
ドイツおよびEUは国際的な競争力を維持するため、AI関連インフラへの資金投入を一層強化する必要がある。 [DW編集局]