[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立標準技術研究所(NIST)
- 元記事公開日:
- 2025/11/03
- 抄訳記事公開日:
- 2025/12/08
-
商務省、CHIPS法に基づく補助金でレアアース磁石の製造会社を支援
- 本文:
-
(2025年11月3日付、国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)の標記発表の概要は以下のとおり)
米国商務省(DOC)は本日、CHIPS・科学法に基づき、レアアース磁石の国内生産を支援するため、ヴァルカン・エレメンツ(Vulcan Elements)社に対して最大5,000万ドルの連邦補助金を提供する意向表明書(非拘束的暫定合意書)に署名したと発表した。本支援は、ネオジム・鉄・ホウ素(NdFeB)磁石の製造装置の購入を目的とするものであり、米国の重要鉱物サプライチェーンの強化に資する。DOCは本件に伴い、同社の株式として5,000万ドル相当の持分を受け取る予定である。
この支援は、米国内における先進的なレアアース元素の分離、金属化、磁石製造能力の整備を後押しするもので、ヴァルカン社は今後数年で最大1万トンのNdFeB磁石素材を生産する計画である。これにより、米国が抱えるNdFeB磁石供給網の脆弱性が大幅に緩和される見通しである。
NdFeB磁石は、半導体製造装置、ロボット、産業用モーター、電気自動車、無人機(ドローン)、戦闘機、原子力潜水艦、人工衛星など、商業・防衛両分野で不可欠な部材である。CHIPSプログラム責任者ビル・フラウエンホーファー氏は、「NdFeB磁石は、半導体製造装置に不可欠な構成要素である。ヴァルカン社は米国の複数の半導体デバイス・装置メーカーと強固な連携関係を有しており、今回の5,000万ドル支援は、国内磁石生産を可能にし、半導体サプライチェーンの強靭化に資する」と述べた。
さらに、国防総省の戦略資本局(Office of Strategic Capital)は、ヴァルカン社およびリ・エレメント・テクノロジーズ社とともに、NdFeB磁石の国内生産拡大と重要鉱物供給網の強化を目的として、7億ドルの条件付き融資枠を設定した。
[DW編集局]