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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
- 元記事公開日:
- 2025/10/30
- 抄訳記事公開日:
- 2025/12/08
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ARPA-E、廃水から重要鉱物を回収する10件の先進技術プロジェクトに総額2,500万ドルを支援
Energy Department Announces $25 Million to Extract Critical Minerals from Wastewater
- 本文:
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(2025年10月30日付、エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)の標記発表の概要は以下のとおり)
ARPA-Eは本日、廃水から重要鉱物を回収する技術を開発する10件のプロジェクトに対し、総額約2,500万ドルの資金提供を行うことを発表した。これは、トランプ大統領の「米国のエネルギーの開放」および「米国の鉱物生産を増やすための即時措置」に関する大統領令に沿ってエネルギーの外国依存を終わらせ、国内の供給網を強靱化するという政権方針を進めるものである。
本資金提供は、本年初めにエネルギー省(DOE)が発表した重要鉱物・材料イニシアチブの一環として設けられたRECOVER(産業廃水から鉱物を回収する技術の開発)プログラムに基づき、重要鉱物の輸入依存削減と新たな国内供給網の構築を目的とする。これらのプロジェクト資金はすでにコミットされており、今後さらなる選定が予定されている。
RECOVERプログラムは、従来型の廃水処理を補完し、通常廃棄される水系から米国需要の相当量を供給し得る重要鉱物を回収することを目指す。選定されたプロジェクトは、エネルギー効率性、耐久性、高い分離選択性能を備えつつ、自動化・スケール化が可能で既存および新設の廃水インフラに適応可能なプロセスを実現することを目指す。
選定された10件のプロジェクトには以下が含まれる。
▽テキサス大学(テキサス州オースチン):油田・都市廃水からリチウム、リン酸、アンモニウム等を回収する生体模倣膜技術の高度化(200万ドル)
▽ミズーリ大学(ミズーリ州コロンビア):酸性鉱山排水等からネオジム、プラセオジム、テルビウムを捕捉するAI支援型イオン印刷ポリマーの開発(280万ドル)
▽Phoenix Tailings社(マサチューセッツ州ウォーバーン):希薄塩水中で重要鉱物と温度安定性のある揮発性錯体を形成する配位子を設計し、分留分離により高純度塩類を抽出する技術(160万ドル) [DW編集局]