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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- マックスプランク協会(MPG)
- 元記事公開日:
- 2025/11/28
- 抄訳記事公開日:
- 2026/01/14
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欧州スピンオフ報告書2025:マックスプランク協会、研究駆動型ディープテック創出で独首位
European Spin-out Report 2025: Max-Planck führend in Deutschland
- 本文:
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(2025年11月28日付、マックスプランク協会(MPG)の標記発表の概要は以下のとおり)
研究駆動型のディープテックおよびライフサイエンス分野におけるスピンオフについて、欧州のトップ10研究機関の中でマックスプランク協会(MPG)はフランスの国立科学研究センター(CNRS)に次ぐ第2位となった。ヘルムホルツ協会は第5位、フラウンホーファー協会は第10位である。10億ドル以上の評価額を持つユニコーンの数、および既存スピンオフの資本評価額を見ると、MPGは4つのユニコーンと670億ドル超の資本評価額を有し、首位に立っている。
「このランキングは、市場で成功するディープテックのスピンオフにとって、卓越した基礎研究から生まれる知識が極めて有力な基盤となり得ることを示している。これまでの取り組みが報告書「欧州スピンオフレポート2025」に反映されたことを嬉しく思う。非常に好調なスピンオフ数の増加傾向は2025年も継続する。現時点ですでに12件のスピンオフがあり、2024年を4件上回っている。将来、大きく成長するディープテック・スピンオフに向けた有望な基盤が整っている」と、MPGの技術移転子会社マックスプランク・イノベーションのウィランツ専務理事は述べている。
本報告書は、2022年以降に設立されたスピンオフの数、1,000万ドル超を調達したスピンオフの数、そこから生まれたユニコーンの数など、複数の基準に基づいて研究機関を評価している。
報告書によれば、ディープテックおよびライフサイエンス分野の起業数は、2000〜2010年の年間約100社から、2015年以降は年間500社超へと増加している。現在、欧州の研究機関発スタートアップ7,300社超が総額3,980億ドルの企業価値と16万7,000人超の雇用を創出している。重点分野は、量子、フォトニクス、原子力、バイオサイエンスである。スピンオフによる価値創出では、英国、スイス、フランス、ドイツが規模において先行している。一方で課題もある。スタートアップの初期段階では資金の86%が欧州由来であるが、後期段階では欧州のディープテックおよびライフサイエンス・スピンオフ向け資金の約50%が欧州域外、主に米国から供給されている。米国の企業およびファンドは2019年以降、約240億ドル相当のスピンオフ価値を取得している。
MPGは今後、潜在的なスピンオフ案件の創出に向けて一層の取り組みを進める。「若手研究者が起業家としての役割を担うための準備を強化する枠組みにより多く投資するとともに、研究成果を市場実装につなげる観点からの検証において新たな手法を導入している。しかし、米国と欧州の資本市場には依然として差がある。これはベンチャー・キャピタルによる資金調達のみならず、スタートアップのエグジット市場にも及ぶ。ここは政治が本腰を入れるべき分野だ」と、MPGのクラーマー会長は述べている。
[DW編集局]