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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ航空宇宙研究センター(DLR)
- 元記事公開日:
- 2026/01/23
- 抄訳記事公開日:
- 2026/03/03
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独共同研究TwinChain始動―デジタルツインにより複雑な伝達・作用連鎖を解析、感染症対策と重要インフラ保護を高度化
Projektstart TwinChain: Digitale Zwillinge für die Analyse komplexer Systeme
- 本文:
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(2026年1月23日付、ドイツ航空宇宙研究センター(DLR)の標記発表の概要は以下のとおり)
年初の公式キックオフとともに、新たな共同プロジェクトTwinChainが開始された。本プロジェクトの目的は、シミュレーションに基づき、実システムにおける複雑な伝達・作用連鎖を解析可能とするデジタルツイン活用のための方法論的基盤を構築することである。安全関連分野におけるリスクおよび対策評価に資する、拡張性の高いデータ駆動型モデリングおよびシミュレーション手法に重点を置いている。応用分野は多岐にわたるが、とりわけパンデミックへの対応では、重要インフラおよび住民の保護が求められる。
共同プロジェクトTwin Chainは、数学、情報科学、工学、ソフトウエア技術、疫学、公衆衛生の学際的研究コミュニティを結集している。本プロジェクトは、連邦研究技術宇宙省(BMFTR)の資金提供を受けており、重症感染症モデリングネットワークMONIDの一部である。
ソフトウエアベースのシミュレーション手法としてのデジタルツイン:デジタルツインは、実システムをデータに基づきコンピュータ上に再現し、異なる仮定やシナリオの下でその挙動を分析することを可能にする。Twin Chainでは、既存のモデリング手法を発展させ、異なるモデル体系を共通のシミュレーション枠組みに統合する。目的は、相互作用および拡散過程を体系的に分析し、根拠に基づく意思決定支援を実現することである。
応用例:感染連鎖の解析:開発手法の一例は、感染および伝播連鎖のシミュレーションであり、呼吸器疾患の拡散分析などが挙げられる。さらに本アプローチは、モビリティ、エネルギー供給、その他の重要インフラなど、複雑な相互作用や拡散過程が関与する民間安全保障上の課題にも応用可能である。
強力な研究・データ・応用ネットワーク:DLRソフトウエア技術研究所のプロジェクト・リーダーであるキューン博士(Dr. Martin J. Kühn)は、次のように述べている。「幅広い体制を備えた参画機関とともに、Twin Chainプロジェクトにおいて説明力の高い成果を確保している。たとえば、ミュンスター大学は疫学モデリングの専門性を提供し、個々の感染経過を記述するための微視的エージェント・ベースモデルを開発している。ミュンヘン応用科学大学は、特にエージェント・ベース・モデリングやソフトウエア・アーキテクチャー分野における情報科学の専門性を活かして、プロジェクトを補完している。ベルリン工科大学は数値流体力学シミュレーションおよびそれに基づくAIサロゲートモデルを提供し、エアロゾルの拡散や環境要因を考慮している。さらに、我々のプロジェクト成果の説明力を特に強固なものとしているのは、欧州最大の大学病院であるベルリンのシャリテ大学医学部およびドイツ有数の保健当局であるケルン市保健局から提供される、医療分野の実在する大規模データセットである。」
[DW編集局]