[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立情報科学・自動化研究所(INRIA)
- 元記事公開日:
- 2026/02/26
- 抄訳記事公開日:
- 2026/04/08
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INRAEとINRIA、農業・環境転換に向けAI・データ科学連携を強化するパートナーシップを更新
- 本文:
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(2026年2月26日付、国立情報科学・自動化研究所(INRIA)の標記記事の概要は、以下のとおり)
フィリップ・モーギャン国立農学・食料・環境研究所(INRAE)理事長とブルーノ・スポルティスINRIA理事長は2月26日、2030年までのパートナーシップ契約を更新した。農業、食料、環境の転換の強化とデータサイエンスや人工知能(AI)の急速な発展を背景とし、両機関は、科学の卓越性とデジタルイノベーションを融合させ、主要な社会的課題に対応するという共通の目標を改めて確認した。
◇歴史的なパートナーシップの新たな段階
両機関の間には20年以上のパートナーシップがあり、アグロエコロジーやデジタルの優先研究プログラム(PEPR)の共同運営などの構造的プロジェクトに深く関与している。今回は研究支援機能や、AIの将来の可能性と影響に関する先見的検討にもその範囲を拡大しつつ、農業、食品、環境分野におけるデジタル技術とAIに関連するあらゆる課題に関する協力を強化している。
INRIAにとってこのパートナーシップは、デジタル分野のプログラム機関としての活動の一環であり、デジタル技術を転換に役立てることがその課題の一つである。
合同プロジェクト7チームと共同支援1ユニットの立ち上げ、論文の共同指導、2021年以降の1,500件以上の共同研究成果などに現れている。
両機関は2022年以来、アグロエコロジーとデジタルプログラムを共同で主導し、デジタルとAIの科学を動員してアグロエコロジーの転換を加速させ、気候変動への適応力の強化を目指している。
このパートナーシップは、INRAEの研究メタプログラムに基づき、また、INRAE2030戦略、とくに科学方針5「データサイエンス、AI、デジタル技術による転換の推進」に位置付けられている。
◇転換の横断的推進力としてのデジタル技術
両機関が共有する科学課題は、生物学、農業、食品、健康、環境分野におけるデジタル技術、モデリング、AIを通じたデータと知識の統合を進めることである。両者の提携には、科学や社会においてAIの発展が提起する、文化的受容、主権、そして省資源性といった課題への共同した取り組みも含まれている。
共同研究とプロジェクトは、予測生物学と予測生態学、デジタル農業、アグロエコロジー、環境リスクに関連する多くのテーマを扱っている。例えば、植物や動物の発生の主要原理の特定、植物病害の早期特定、動物福祉の適切な指標の提案・評価、地球観測データを活用した土地被覆の地図化や森林伐採の推定、収量予測の高度化、作業軽減を可能とする新世代ロボットの開発、持続可能で健康に資する食に向けた発酵のデジタルツインの開発、微生物叢に関する知見の深化と健康分野における革新的アプローチの開発が含まれる。
この契約更新は、科学的協力に加え、研究支援や、データサイエンスとAIの開発の可能性と影響に関する考察にも連携を拡大している。
両機関は、デジタルインフラ、データ管理およびセキュリティの交流を強化し、AIおよび責任あるデジタル技術に関する専門知識を共有し、科学プログラム、研究インフラ、将来展望について共同で検討していく意向である。この活動は、政府のプログラムセンターである「Agralife」(INRAE内部に設置)と「デジタルインフラ・システムコンポーネントプログラムセンター」(INRIA内に設置)それぞれの枠組みを中心に構築される予定である。
この新たな展開は、研究とイノベーションの対象、研究の変革の手段、そして公共政策の戦略的課題を統合したデジタル・ビジョンを表している。
[DW編集局]