[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2026/02/27
抄訳記事公開日:
2026/04/14

ANR、海外領研究支援プログラム公募を開始 若手研究者招致で研究拠点強化へ

Lancement d’un appel "Tremplin Outre-mer" pour attirer de jeunes chercheurs et chercheuses sur les territoires ultramarins

本文:

(2026年2月27日付、国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は、以下のとおり)

フランス海外領(本土13地域圏以外のフランス領)は、その特有の環境、気候、保健衛生、社会・文化的特徴、重要地域における地理的位置、そして地域的・国際的な科学的・外交的発信力により、フランスの研究にとって戦略的空間となっている。ANRは、高等教育・研究・宇宙省の主導により、国際的な若手研究者をこれらの地域の研究室に招致して卓越した研究プロジェクトを遂行させる「海外領研究支援プログラム(Tremplin Outre-mer)」公募を開始した。

◇海外領土研究支援プログラムの目的

このプログラムの主な目的は、以下のとおりである。

– 国内外で活躍し、博士号取得後10年未満の若手研究者および優秀な教員研究者を海外領土の研究機関に呼び込み、定着を図ること
– チームを結集し主導できる人材が担う意欲的な科学プロジェクトを通じて、地域の研究エコシステムを構築・強化すること
- 海外領を、その属する海洋圏地域の諸国との構造的協力に組み込むことに寄与すること
– このプログラムを梃子として活用し、欧州の競争的公募、とくにHorizon Europeにおける海外領の研究機関の位置づけを強化すること

1件あたり30万ユーロ(受入機関および研究室に配分される間接経費を含む)の予算が措置される今回の第1弾では、3件の卓越研究チェア(教授職)を支援する。

この助成により、採択者は2年間にわたり、独創的で科学的な存在感が高く、所属チームおよび機関の体制強化に資する可能性を有する研究プログラムを展開することができる。

またこのプロジェクトは、高度な人材を呼び込み、地域の研究チームを持続的に強化するとともに、海外拠点の存在感を地域的および国際的に高めるための戦略的な手段となる。

◇海外領にとって優先度の高い科学テーマに焦点を当てた公募

この公募は海外領にとって優先度の高い科学テーマに焦点を当てている。プロジェクトの対象は、サンゴ礁、潟湖、熱帯環境を含む陸上・海洋生態系の健全性、ならびに地球規模、気候、環境、社会の変化の文脈における人々の健康に関わるものとすることができる。

また、予防、適応、レジリエンスの観点から、海外領特有の気候、環境、保健衛生、社会経済的要因を踏まえつつ、自然災害リスクと地域ごとの異なるその影響の分析を対象とすることも可能である。これらのテーマは「ワンヘルス(One Health)」アプローチの一環であり、人間、動物、環境の健康を統合的に捉えるものである。

候補者には、生命科学、環境科学、気候科学、人文・社会科学の接点を強化し、住民の脆弱性、社会動態、不平等をより的確に把握することが求められる。

この公募は、海外領のエネルギー主権および食料主権の課題も対象としている。候補者は、地域固有の制約に適合したエネルギーモデルや食料システム、並びに当該地域およびその周辺地域圏における主要な地域社会経済モデルの分析に焦点を当てることもできる。

候補者のプロフィールおよびプロジェクトは、以下の受け入れ機関の事業計画「目的・手段・成果契約」(Contrats d’objectifs, de moyens et de performance:COMP)で定められた優先領域に沿っていなければならない。
▽西インド諸島大学(グアドループおよびマルティニーク)▽ギアナ大学▽レユニオン大学▽フランス領ポリネシア大学▽ヌーヴェル・カレドニー大学▽マイヨット大学

募集締め切りは、2026年5月5日午後3時である。

[DW編集局]