[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ研究振興協会(DFG)
元記事公開日:
2026/04/29
抄訳記事公開日:
2026/06/03

ドイツ研究振興協会が提言 ドイツ研究データインフラストラクチャ恒久化に年1.15億ユーロが必要

DFG-Präsidium legt Positionspapier zur Zukunft der NFDI vor

本文:

(2026年4月29日付、ドイツ研究振興協会(DFG)の標記発表の概要は以下のとおり)

学術界のニーズに沿ってドイツ研究データインフラストラクチャ(NFDI)の恒久化と発展を図るためには、毎年最低1億1,500万ユーロが必要となる。

NFDIの今後についての連邦政府と州の合同科学会議(GWK)における協議を見据え、DFG執行部はプログラムの継続的で、ニーズに即したさらなる発展を求めるポジションペーパーを公表した。それによればNFDIは先ず、ドイツ国内における関係者、専門分野、組織間の連携を確実なものとしなければならない。それとともに、NFDIの組織体制を通じ、欧州および国際的な接続性も強化・定着させる必要がある。DFG会長のベッカー教授は、「近年、DFGがNFDIコンソーシアムの申請に対する学術主導の審査と評価を通じた経験に基づけば、あらゆる改革過程においてコミュニティのニーズを念頭に置くことが不可欠だ。その際、学術主導でコミュニティ駆動型というNFDIの性格を維持すべきだ」と語った。

DFG執行部はさらに、安定したインフラの確保を求めている。将来のNFDIの成功の鍵は十分な資金確保である。DFGの試算によれば、恒久化の枠組みで毎年少なくとも1億1,500万ユーロが必要となる。この資金は、インフラとサービスの運用、発展、イノベーションのための費用である。このような投資が必要な理由は、人工知能(AI)分野の急速な発展、地政学的な緊張、民間事業者への大きな依存という現状に対して、レジリエントで、可能な限り欧州レベルで実現される主権的なデータ基盤が必要となっているためである。

GWKにおける審議の基盤は、2025年7月に公表されたNFDIの構造評価に関する学術審議会の報告書である。学術審議会は、恒久化に加え、より集中化したガバナンスの確立も勧告した。それだけでなく、NFDIのイノベーションと発展を、DFGが管理するイノベーション・プログラムを通じてプロジェクト形式で支援することも提案されている。

2029年以降の新たな連邦・州合意において、NFDIの将来の組織形態のような未解決の法律上の課題は、将来の財務処理と資金配分を考慮しつつ慎重に検討・明確化される必要がある。ベッカーDFG会長は、「有能な移行チームの設置が急務だと考えている。チームは、主要な関係者すべての代表を集め、新たな目標構造に向けた各段階を明確に定義し、研究関連サービスのニーズに即した運営に向けた具体的な筋道を開くべきだ」と述べた。

[DW編集局]