[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術者(DSIT)、Liz Kendall大臣
元記事公開日:
2026/04/28
抄訳記事公開日:
2026/06/04

DSIT大臣、AI主権強化へ英国AI支援と同盟国連携を強調

Rebuilding Britain for the new world: Liz Kendall’s speech at the Royal United Services Institute

本文:

(2026年4月28日付、科学・イノベーション・技術者(DSIT)、Liz Kendall大臣の標記発表の概要は以下のとおり)

リズ・ケンドールDSIT大臣は、2026年4月28日に王立防衛安全保障研究所(Royal United Services Institute:RUSI)で講演を行った。以下はその講演の要旨である。

■ 未来を決定づける通貨としてのAI
AIは今や経済力とハードパワーの原動力となっている。約7年の間に、AIモデルは幼児がこなせる作業を行うレベルから、博士号レベルの知能を上回るまでに進化した。そしてその速度はさらに増しており、AIモデルの能力は以前の8ヶ月ごとではなく、現在では4ヶ月ごとに倍増している。この傾向を推し進めると、来年末までには、AIは現在ソフトウェアエンジニアが数週間かけて行っている作業を数時間で完了できるようになる。
そして、この極めて強力な技術の支配権はますます集中化しており、現在では世界のAI計算資源の70%がわずか5社によって支配されている。これは1年前の約60%から増加している。

■ AI主権
こうした課題やAI主権の問題に取り組んでいるのは、英国だけではない。各国にはそれぞれ独自の解釈がある。一部の国にとってそれは、エネルギー、チップ、データセンター、モデル、アプリケーションといったAIスタック全体を構築し、完全に自給自足の状態になることを意味する。他の国々にとっては、自国の文化に合った、AIに関する適切な制度、ガバナンス、規制監督体制を構築することである。
英国政府は、AI主権とは孤立主義や、跳ね橋を上げて単独で進もうとすることではないと考えている。我々は今後も最良の技術を活用し、対内投資を歓迎していく。なぜなら、それが英国の公共サービスと経済が求めているものだからである。首相が正しく主張しているように、英国にとってAI主権とは、国家の主要な戦略的優先事項における過度な依存を減らし、強靭性を高めることである。

■ 英国と英国のAIへの支援
英国は既にこれらの目標に向けて着実に前進している。

■ 同盟国との協力
同盟国、特に他の中堅国と協力することにより、主権能力を強化し、影響力を高めるためにできること、そしてすべきことがまだある。
これまで、ドイツとの戦略的科学技術パートナーシップ締結、首脳間での先端技術分野における新たな協力協定(技術協商、Entente Technologique)に関する合意、カナダとの成長・イノベーションパートナーシップ締結、日本とのデジタルパートナーシップ締結、オーストラリア・カナダ・韓国外相を招いての議論などが行われてきた。
今後相補的な強みを構築しかけがえのないパートナーを得るためには以下の2分野への注力が必要と考える。一つは、互いに優位性と競争力とを共有できるAIバリューチェーンの各部への共同投資、もう一つは、AIセキュリティを含む、レジリエンス強化のために協力することである。
多くの国々が重要な課題で英国と協力することに興味を示しており、7月に開催されるAIセキュリティ研究所の次回国際会議では、議長を務める英国がAIモデル評価の科学についてのベストプラクティスを発表する予定である。

[DW編集局]