[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2026/04/30
抄訳記事公開日:
2026/06/11

ANR、欧州公募への参加促進に向け新支援2制度を開始

Tremplins vers l’Europe : l’ANR met en place deux nouveaux dispositifs d’accompagnement pour les équipes françaises

本文:

(2026年4月30日付、国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は、以下のとおり)

欧州公募型研究プロジェクトへの参加向上を目指し、ANRは新たに「Percée JCJC」と「欧州および国際科学ネットワーク形成支援(J-MRSEI)」の2種類の支援制度を始めた。いずれも、欧州プロジェクトへの申請を支援する既存の制度を補完する。これによりANRは、欧州の資金獲得対策としては計6種類(後述)の制度を設けることになる。すでに3月から試験的に開始している。

◇手続きの簡素化と支援の強化
欧州の公募の特性と日程に考慮し、ANRは申請書類の簡素化・効率化、簡易選考および随時申請方式の改善を図っている。さらにANRは、一括した資金提供、支出証明の提出義務の免除等運営手続きも簡素化している。採択者は、採択率の向上のため各プログラム向けの専用セミナー、ANR関係の欧州ユニットの支援、過去の採択者の経験の共有などの支援を受けられる。

◇多様なニーズに対応する仕組み
– 「Percée JCJC」【新設】:
「通常型公募」に区分される「JCJCプロジェクト」(若手研究者支援)の採択者で、ERCのスターティング、コンソリデーター、またはアドバンスド助成金にプロジェクトを提出する者に提供される。
– 「Tremplin-ERC」(既設):
すべての分野を対象とし、Tremplin-ERCのスターティング、コンソリデーターおよびアドバンスド助成金など複数の公募に分かれ、優れたプロジェクトながらERCの助成を得られていないフランス人または外国人研究者を対象とする。
– 「Access ERCスターティング助成金」(既設):
人文・社会科学(SHS)の分野のみの申請を対象とし、24か月間のポスドク契約への財政支援を行う。
– 「欧州または国際科学ネットワーク」(MRSEI)(既設):
在仏の研究所で働く科学者に対し、Horizon Europeや国際公募でのコーディネーターとして研究プロジェクトを提出し、野心的な学際的プロジェクトを展開できるよう支援する。
– 「欧州または国際科学ネットワーク支援」(SRSEI)(既設):
MRSEIと同じ目的で、特に、コーディネーターとして提出したプロジェクトが、Horizon Europeまたは国際公募で第二または第三段階の審査に進んだ科学者を対象とする。
– 「欧州または国際科学ネットワーク形成支援」(Jeton-MRSEI)【新設】:
目的を同じくするMRSEIの簡略版で、FRAL(仏独人文社会科学プロジェクト公募)または「二国間国際共同研究プロジェクト」(PRCI)のフランスの採択者または研究責任者を対象とし、学際的かつ野心的なプロジェクトを欧州または国際公募にコーディネーターとして提出する者を対象とする。

SHS分野の2025年度ERCスターティング助成金のフランスの採択者9件のうち4件が「Access ERC」の恩恵を受け、また、Tremplin-ERCの公募では、支援を受けた応募者の成功率が34%以上となり、Access ERCとTremplin-ERCの効果が証明されている。

上記の6種類の制度は、2018年から国内関係者と連携してMESREが実施している「欧州の研究・イノベーション・ファンディング制度へのフランスの参加向上を目指す国家行動計画」(PAPFE)の枠組みに位置付けられており、ANRの2026年行動計画の「欧州研究圏の構築と国際的魅力」の構成要素となっている。

[DW編集局]