[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2026/08/25
抄訳記事公開日:
2026/09/30

NSF、米国の量子科学を推進する8研究所に2億9,000万ドル超を投資

Eight NSF research institutes to propel U.S. quantum science with $290M investment

本文:

(2026年8月25日付、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

NSFの8研究所は、自然界の量子的性質の理解と活用を目標に、総額2億9,000万ドル超の資金提供を受ける。これは、2018年の国家量子イニシアチブ法を履行する戦略の一環としてNSFが2020年に創設した「量子跳躍チャレンジ研究所」プログラムを拡充するものである。8研究所のうち3研究所は今回新設される。ほかの5研究所は以前のNSFの資金提供で設立されており、研究継続のため再度資金提供を受ける。2020年以来、これらの研究所は、量子コンピュータの新たな製造方法の発見から、将来、疾病の早期発見を可能にし得る量子センサーの開発まで、幅広い分野で大きな科学的進展を遂げ、科学者、科学技術関連の連邦機関、量子技術企業および教育機関の連携拠点としても機能してきた。
量子技術は「量子もつれ」や「重ね合わせ」といった自然現象を利用し、理論上、古典技術をはるかに上回る能力を持つ。電子計算機がそろばんを上回るのと同様、実用的な量子コンピュータは特定の種類の処理で、あらゆるスーパーコンピュータを上回る可能性がある。同様に、新たな量子センサーは、現行技術では検出が極めて困難、あるいは不可能なほど微細な性質を正確に測定し得る。NSF量子跳躍チャレンジ研究所は、量子デバイスがこうした性能を実現するための科学技術上の課題の解決に取り組む。
各研究所は、学術界、政府、民間産業界にまたがる幅広い共同研究の取り組みである。NSFの資金は、19の州に立地する36の高等教育機関の研究者を支援し、DOEの複数の国立研究所を含む多数の機関と連携する。米国企業30社以上も研究所と提携し、基盤的科学の成果を工業生産へ利用・拡大し、製品・技術へと移転する取り組みを支援する。
NSFは、各研究所における米国の次世代科学人材を育成する研修プログラムにも資金を提供する。各研究所は、学部生、大学院生および若手研究者に対し、今後5年間、集団的な研修プログラムを実施する。
NSFが資金提供を行う8研究所は次のとおり。
・誤り耐性型量子システム、アーキテクチャおよび応用のためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF FTQSAA、新設)
・ハイブリッド量子アーキテクチャおよびネットワークのためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF HQAN)
・製造可能かつレジリエントな超伝導量子情報システムのためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF MARQUIS、新設)
・実用的な量子誤り訂正の物理学および工学のためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF PRACTIQAL、新設)
・量子計算のためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF CIQC)
・生物物理学および生物工学における量子センシングのためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF QuBBE)
・量子もつれの科学・工学による量子システムのためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF Q-SEnSE)
・ロバストな量子シミュレーションのためのNSF量子跳躍チャレンジ研究所(NSF RQS)

[DW編集局]