[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2016/12/07
抄訳記事公開日:
2017/01/20

EPA長官の人選に多大の関心

AAAS CEO Rush Holt Raises Concern Over Selection of EPA Head

本文:

2016年12月7日付の米国科学振興協会(AAAS)の標記発表の概要は以下のとおりである。

ドナルド・トランプ次期大統領が環境保護庁(EPA)の長官にオクラホマ州検事総長のスコット・プルーイット氏を選任する予定であるとの報道に関して、AAASのラッシュ・ホルトCEOは懸念を表明した。スコット・プルーイット氏は気候変動は人間活動が原因であるとするには疑念があるとの見解を示している。

プルーイット氏は、発電に関わる温室効果ガス排出の削減を求めるEPAの「クリーン電力計画」に関してEPAを告訴している州検事総長グループの1人である。氏の主張は「気候変動の科学は疑念があり、今なお議論中のテーマである」などである。

「科学的証拠の優越性と我々の気候変動に対する理解は厳密なものである。人間の活動が大きく関与しており、すでにその影響が進行中である。行動が早ければ早いほど、その分コストやリスクは低くなる。これは多数の科学者が多様な視点から研究することによって確立されたもので、事実上世界のあらゆる主要研究機関が受け入れていることである。このことは過去30年間にますます明確になってきている」ホルトCEOはこのように述べている。また「科学研究は本質的に懐疑的なものであるが、科学的方法を否定し明らかにされている証拠の重みを全く拒絶するのは危険なことである。議論中であるとの理由から、気候科学の否定によって国家政策を示す政策決定者は危険なほどに無責任といえる」とも述べている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]