[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2013/10/21
抄訳記事公開日:
2013/11/26

技術は高齢化社会の強い支え

Technik wird stärkere Stütze im Alter

本文:

ベルリンにおいて第一回の高齢化未来会議が開始された。ドイツ連邦教育研究省(BMBF)はこれに関して概略以下のような報道発表を行った。

BMBFのイニシアティブで2日間にわたり開催される「高齢化未来会議」の目標は、人間の幸福のために技術をより良く利用する可能性について議論することにある。シュッテBMBF次官は開会にあたり、「技術をしっかりと目標を定めて利用することは、高齢者の日常の重要課題を克服するための強い支えとなりうる。だからこそ人間と技術を有効に調和させることを正しく研究しなければならない」と語り、「成功のためには、初めから将来の利用者のニーズや利益を考慮していかなければならない」と続けた。

決定的な視点となるのは、技術的イノベーションをどう受け入れるかである。「2013科学年(少子高齢化社会を迎え、克服すべき課題と到来するチャンスについて議論するBMBFイニシアティブプロジェクト)」の枠組みの中で、BMBFの委託によって実施されたアンケート「高齢化と技術、今日、明日、明後日」の結果によると、40歳以上では73%が、高齢者がより長く自立して生活できるよう支援する介護システムを有意義、あるいは非常に有意義としている。回答者のうち、全く意味がないとするのはわずか5%に過ぎなかった。賛同を得ているのは、自宅で安心して暮らすための方法であるといえる。 ほぼ90%の回答者が、高齢者の自宅内での転倒の発見や、家庭緊急連絡電話の設置が有効な支援策であるとしている。

シュッテ次官によれば、「高齢者も新しい技術を利用することについてオープンなので、情報通信技術利用の支援者としてとりわけ高齢技術者を養成していく。こうした人材は高齢者を技術に親しませるのに最適である」と語った。10月には郊外だけでなく都市部においても、年齢に対応した介護システムの地域相談所をスタートさせる。さらにBMBFは、最新の技術的介護システムに関する情報をニーズに応じて用意するナショナル・データバンクの立ち上げを進める。

技術的システムは純粋に使われるだけの道具から、人間にとって能動的なパートナーへと発展している。BMBFは「人間‐技術‐高齢化におけるインターアクション」(MTI)計画に基づいて、倫理的、法的、社会的な研究課題を融合した、より長期の自立的な人生を可能にするような技術的イノベーションを振興する。

[DW編集局]