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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2017/01/11
- 抄訳記事公開日:
- 2017/02/14
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ドイツのイノベーション力が向上
- 本文:
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このほど二つのイノベーションに関する調査結果が発表され、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
国家的な観点からも、国際的比較においてもドイツのイノベーション力はポジティブな展開を見せている。BMBFは、経済協力開発機構(OECD)の“Science Technology and Innovation Outlook 2016“および欧州経済研究センター(ZEW)のイノベーション調査の最新2調査の結果を発表した。これによるとドイツはイノベーション力に関する国際比較でトップの位置を占めている。ドイツ経済は新しい製品やプロセスに改善に多大な投資を行ってきたが、イノベーション努力の向上は少数企業によるものである。
シュッテBMBF次官は「イノベーション、新製品研究開発、サービス、プロセスはドイツの将来を牽引するものである。従ってドイツ経済がイノベーションに対する支出を再度大きく増加させたことは未来へ向けての良好なサインである。連邦政府はハイテク戦略によって研究およびイノベーションに優先順位を設定している」と語った。
OECD調査:ドイツは2015年に初めて研究開発支出がGDPの3%を達成した。これによってドイツは研究開発投資が最も多い世界5か国に名を連ね、エネルギーや環境等の重要分野においては日本およびアメリカと並びトップ3か国となっている。OECDは6つの領域、デジタル経済および社会、持続的経済およびエネルギー、革新的な労働環境、健康な生活、スマートモビリティ、治安を研究開発に関する大きなポテンシャルを持つ「グローバル・メガトレンド」としている。ドイツはこれらのテーマを既に新ハイテク戦略によって研究助成の重点としている。
ZEWイノベーション調査:ドイツ経済のイノベーションに対する支出は2015年に8.8%増えて、およそ1,570億ユーロとなっている。売上に占めるイノベーションに対する支出の割合は、Innovation Intensityと呼ばれるが、2015年は3%に達し、これまでの最高値となっている。新製品によって達成された売り上げは2015年8に%伸び、7,100億ユーロを達成している。従業員数500人を下回る中小企業も2015年は明らかにイノベーション活動への支出を増やしており、イノベーションへの支出は9,8%伸びて360億ユーロに達した。
シュッテ次官は「しかし全体として、イノベーション推進への参加企業が少ないことが心配である。ドイツにおける中小企業の研究ベースを再び拡大しなければならない。BMBFは研究助成においてこの点を強調して支援していく」と語った。
[DW編集局]