[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省(MESR)
元記事公開日:
2013/10/29
抄訳記事公開日:
2013/11/28

企業のイノベーションに資する公的研究の活用

Mobiliser la recherche publique pour contribuer à l'innovation des entreprises

本文:

高等教育・研究省の2013年10月29日標記報道発表によると、フィオラゾ高等教育・研究大臣は研究界・産業界の提携をテーマとしたインテリジェントシステム・ロボット技術研究所(ISIR)訪問の機会に、高等教育・研究省が1年前から取り組んでいる知識移転方策に言及している。概要は以下のとおり。

とりわけ中堅・中小企業のイノベーション能力を強化して高い競争力を持った雇用の維持・創出に繋げる目的で公的研究を活用すること、それがフィオラゾ大臣のメッセージである。

ISIRでは工学、情報科学・技術、神経科学といった複数領域の研究者からなるチームを基盤に、生産再建省が進める将来産業34業種の一つ、ロボット産業の発展に必要な高度の研究業務や産業界との多数の協働プロジェクトを推進している。わが国の公的研究の質の高さに加えて、官・民研究の提携を展開する我々の意志があれば、我々は遅れを取り戻すことが可能である。

1年前から取り組んでいる知識移転策ではすでに成果が出ている。これと併行して高等教育・研究省では今年5月に戦略的研究計画を発表しているが、そこで掲げた10項目の社会的課題は将来産業の34業種とも符合するものである。

2014学年次からの「学生起業家」の規定(身分)の制定、それに関連する教育の実施、大学拠点の中心に起業家育成拠点(PEPITE)の設置をし、わが国の大きな弱点である技術研究の強化を行った後は、大学と企業との間の提携推進を全面的に奨励していく。

一方、2013年7月の高等教育・研究関連法による立法措置は現在進行中の次のような政令・通達の対象にもなっている。

・2014年初めに公布される研究教員の地位(身分)に関する政令で規定される新たな昇進の道により、研究者の経歴評価の際の研究成果利用や知識移転の考慮。
・国務院に通達中の知識移転に関する台帳の作成。
・12月の審議にかけられる共同財産権特許に特有の代理人に関する政令。
・知的財産権の管理に関する公的施設の情報再利用、とりわけ欧州地域において中小企業等による研究成果の優先的活用に関する法的措置のための通達。

[DW編集局+JSTパリ事務所]