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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 下院科学・宇宙・技術委員会
- 元記事公開日:
- 2017/01/24
- 抄訳記事公開日:
- 2017/03/06
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エネルギー・研究・イノベーション法案が下院を通過
- 本文:
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2017年1月24日付の下院科学・宇宙・技術委員会の標記報道発表の概要は以下のとおりである。
米議会下院はこのほど、科学・宇宙・技術委員会が提出したエネルギー省 研究・イノベーション法(H.R.589)を全会一致で可決した。H.R.589は、基礎科学研究、原子力エネルギー研究開発、研究の統括・優先課題に関してエネルギー省(DOE)に対する政策指針を示し、国立研究所の運営効率化に向けた改革を狙う。
・国立研究所改革(第1章)
第1章では、民間セクターとより効率的に提携できるように、DOEの国立研究所にさらなる柔軟性を与えている。併せてDOEの技術移転プロセスにおけるお役所仕事や官僚主義を排除する。・DOEの研究統括(第2章)
本章では、コスト削減、無駄の排除のほか、研究業務がDOE全体で重複しないようにするべく、研究業務の適切な管理・統括をDOEに要求している。また科学・応用研究プログラムにおける横断的な協力が必要な重要領域の特定に資するため、戦略研究ポートフォリオ分析を認可する。さらにコストがかかりすぎるプログラムや民間セクターで実行した方が好ましいプログラムは、DOE長官が指摘できるようにする。・DOE科学政策局(第3章)
本章では、DOE科学局内の基礎研究プログラムに対する法令に基づく指針と優先課題を示している。これには基礎エネルギー科学、生物学・環境研究、高性能計算、原子物理学、高エネルギー物理学、核融合エネルギーなどが含まれる。本章では太陽燃料、蓄電、エクサスケール(10の18乗)計算、低線量放射線の基礎研究プログラムを特に認定している。・原子力イノベーション能力(第4章)
本章では、DOEにおける原子力研究開発業務を認可し、国立研究所、大学、民間セクターの能力を共同イノベーション・イニシアティブの下に結集・活用する。またスーパーコンピューティング・モデルの開発や次世代原子力技術の設計を行う独自の(独占所有権のある)研究を可能にする研究用原子炉施設を完成させるべく、DOEに明確なスケジュールを示す。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]