[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州研究会議(ERC)
元記事公開日:
2014/02/14
抄訳記事公開日:
2014/03/20

研究と市場との距離を縮める―ERCが革新的な67件のプロジェクトに資金を提供

Bridging the gap to the market: ERC funds 67 innovative projects

本文:

欧州研究会議(ERC)の2014年2月14日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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欧州研究会議(ERC)は2月14日、「Proof of Concept(概念実証)」の採択者を発表した。すでにERCの助成金を付与されている計67人の研究者が一人あたり最大で150,000ユーロの資金を追加で受領し、自身の先駆的な「ブルースカイリサーチ(市場化を明確に志向しない好奇心駆動型研究)(‘blue sky’ research)」の成果の実用化を目指す。これらのプロジェクトは、精神障害の分子レベルでの根拠の調査から、雪崩に巻き込まれたスキーヤーの救出や、暴風波浪の計測に資するような技術的イノベーションまで、様々な分野を網羅するものとなっている。

ERCが支援する研究カテゴリーである「好奇心駆動型」の基礎科学は、知識の向上に重点を置くものだが、時として思いがけない応用例を生み出すことがある。この「Proof of Concept」計画により、ERCは資金提供した優れたアイデアを十二分に活用することができるようになる。また、この追加資金により、知的財産権の確立、商機・ビジネスチャンスの調査、または技術的検証といった商業的・社会的な応用を目的とする活動をカバーすることができる。

今季第二回目となる今回の募集には、計147件の応募があった。この募集全体での助成申請(293件)は、2012年の申請件数(139件)と比べて倍以上増えている。募集の全体予算は1,000万ユーロで、そのうちの約500万ユーロが第2回目の募集に充てられている。次回のプロポーザル募集「Proof of Concept 2014」は現在すでに開始されており(ERCの助成金受給者が対象)、最初の締切りは2014年4月1日となっている。

[JSTパリ事務所]