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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 科技日報
- 元記事公開日:
- 2014/03/24
- 抄訳記事公開日:
- 2014/04/11
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中国人研究者が周波数の異なるフォトン間の量子もつれを世界で初めて実現
- 本文:
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「科技日報」は2014年3月24日付で、中国の研究チームが色の違うフォトンの間における量子もつれを実現したことを報じた。本記事でその概要をまとめる。
中国科学技術大学の潘建偉院士は同僚の包小輝氏、江暁氏等と共同で、色が違う独立のフォトンの間で量子もつれを実現し、量子ネットワークにおける周波数の異なる端末間で如何にもつれの連結を作るかという難題を解決した。この成果は、最新出版の「フィジカルレビュー(Physical Review Letters)」誌で、編集者推賞論文として掲載された。
潘院士らは研究において、時間分解による測定と主導的位相フィードバックを結合した手法を初めて導入し、周波数が異なるフォトンの間での量子もつれを実現した。そして、同チームは、近年構築した狭帯域量子光源プラットフォームを用いて、この結果に対して実証実験を行った。実証において、周波数が80MHz違う2つのフォトンをもつれ合わせることに成功した。
この研究成果は、将来の量子ネットワークのグレードアップに重要な役割を果たし、量子ドット間や異なるNVセンター*間等で遷移周波数の相違によってもつれ合わせが難しいという難題の解決に貢献できると期待されている。* NVセンターとは、炭素を置換した窒素(N)とその隣に原子空孔(V)が存在するカラーセンターのことである。
[JST北京事務所]