国立科学財団（NSF）は5月14日、NSFの支援によって得られた商業化に近い10件の研究成果を研究者自身から企業関係者に披露する説明会を、メリーランド州ボルチモア市で開催した。NSFとしては初めての試み。
10件の研究成果は、NSFの工学局のAIR Technology Translation プログラムの支援で得られたもので、ペンシルバニア大学、ミシガン大学、ボストン大学等の10人の研究者が、イオン性液体を使って砂から油を引き離す仕組みや、鋳物工場で使われる環境に優しい新しいタイプのブロック、また疾病診断を劇的に早める使い勝手のよい生物医学的基本システム等を紹介した。研究者達は、他にも高度な技術革新がある中、特にこれらの技術について公の場で披露する事により商業化への道が開かれることを期待している。
AIR プログラムのプログラム・ディレクターであるNSF工学局のKarlene Hoo博士は「彼らの様な研究者出身の起業家達（researchers-turned-entrepreneurs）が自らの研究成果を発表するのを見て非常に嬉しく思う」また「発表された研究は、複数の市場に効果を及ぼす非常に大きな可能性を秘めている」とも語った。

[JSTワシントン事務所]